One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 偽りのアランセーター …by T2017/02/10

偽りのアランセーター
立春を過ぎ、無事医者と薬のお世話にならず冬を越すことができました。30年以上インフルエンザの予防接種は一度も受けていません。その代わりここ数年は、予防接種に掛かる経費をお寿司代にしています。がんばってくれた身体の免疫力に感謝するとともに、美味しい鮮魚で栄養を摂取し、さらに免疫力を高めるのが私たち夫婦の風邪予防法です。

とは言うものの毎冬風邪気味で体調がすぐれない日はあります。そんな時、僕の身体は今がんばっている最中なんだとエールを送ります。僕の身体とは無数の細胞や微生物たちの云わば運命共同体であって、各員一層奮闘努力しているのです。そう思うと何か自分の身体が愛しくなります。僕ができることは栄養と休養を十分にとること、そして身体を保温してあげることです。

そんな時、26年前のクリスマスプレゼントとして義母から贈られたウールセーターが、ここぞと言わんばかりに登場します。セーターとはSweat(汗)→Sweater(セーター)だそうで、英国人は汗をかいて風邪を治すと聞いたことがあります。タグにはスコットランド製と書かれていますが、僕はこの赤いセーターをアランセーターだと偽って呼んでいます。

アラン諸島はアイルランド西部にある小さくて岩だらけの島々です。20年ほど前に一度訪れました。土が少なく決して豊かな地域とはいえませんでした。その時本物のアランセーターが売られていました。買おうと思えば本場で本物のアランセーターを買うことが可能でした。だけど僕は買いませんでした。その理由は単純です。この赤いセーターで僕は充分満足していたからです。でも一方で僕が一層奮闘努力すべき時、アラン島の風景を思い浮かべると何故か不屈の力が湧くような気もするのです。

というわけで、アランセーターを着たつもりで、毎年ウイルスとの戦いに一層奮闘努力しています。