One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ チューリップTVのカメラマンを逆撮影する。 by T2017/03/02

僕がお世話になっている金山里山の会の活動が、このたびTV番組に取り上げられることになりました。
金山里山でコナラを伐採中
今年の5月に富山県で開催される全国植樹祭に関連した番組だそうです。天皇皇后両陛下が来県され、魚津市で植樹行事が予定されていますが、私たち金山里山の会の作業は主に樹木の間伐でして、植樹の間逆のことをしています。こんな大逆罪的なことをしていてTV番組に取り上げられてよいのでしょうか?僕は自信をもって答えたいです。
いいのです!
チューリップTVのカメラマンを逆撮影する。
里山での活動を通じて思うことは、現在人間が入らなくなった里山にとって必要なことは、植樹よりも樹木を伐ってあげることではないかということです。実は樹木を伐ってあげることが新たな樹木を育てることにつながるのです。

富山県の里山の主木はコナラです。コナラは樹齢20年から25年モノを根元で伐採すると、萌芽更新といってその切り株から新たに芽生え樹木に大きく成長するのです。切り株の根っこは元のままなので実生や苗木移植よりも成長が逞しいのです。

人間で言うと新たな土地に家を構えゼロから生活するのは何かと困難なことがありますが、親と同居しその土地と家を相続していけばゼロからではないというメリットがあります。レースで言えばフライングスタートみたいなもんです。

しかしコナラは樹齢が40年50年となってくると萌芽更新能力を失っていき、害虫に対し弱くなっていきます。これが見方によれば里山の荒廃とも捉えられるわけです。

とはいうものの木を伐るということは生命をいただくということでして、幹にチェンソーをあてる際は「伐らせて頂きます」と心の中で唱えるようにしています。大きな木を倒す時はビビって腰が引けたりしますが、「伐らせて頂きます」と唱えると何故か心が落ち着くのが不思議です。

というわけで自信を持って僕は間伐しているわけですが、それとは別にですが、一方でドングリからガンバって大きくなろうとしている苗木も僕はいとおしいです。親木の庇護を受けずに新天地で大きく生きようとしている生命を讃えたいのです。

そうか!天皇皇后両陛下は植樹を通じてそのことを国民に伝えようとなされているわけなのか!! 敬白。



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