One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 門扉工事、基礎屋さんとの打ち合わせ。そしてその後の建築談義からガス台探しへの旅? by M2017/03/15

我が家のガス設備、そろそろおしゃれなものに
昨日の記事に書いた通り、建築士の天野さんと基礎屋の野手さんとの打ち合わせは、13時からの約束でした。
http://onesway.asablo.jp/blog/2017/03/14/8405578

が、12時40分、約束の時間よりも20分早く建築士の天野さんがおいでになり、玄関アプローチの周りをウロウロとされていました。

私達も早速外へ出て、事前打ち合わせ開始です。
・コンクリート壁の厚さは18cm。
・立ち上がりは75cm。
・20cmほど突き出して下げる。
・・・・

とメジャー片手に3人でおおよそのイメージを共有したところへ、野手さんの到着です。

ここからは、天野さんと野手さんとのやりとりです。
・・・・・・

天野さんから野手さんにちょっと面倒そうなお願いもありましたが、野手さんは仕方ないなあという面持ちで受け入られています。私達は無言でお願いしますという表情を出していたことと思います。

曇空で寒風が吹く中、20分ほどで打ち合わせは終了。打ち合わせ内容を元に、天野さんが施工図を描いてくださることとなりました。

野手さんは我が家から500mほど山手の側溝工事現場へ向かわれ、残った3人で最終確認。天野さんの指示のもと、夫と私がメジャーを持ち計測、天野さんは測定値を記録しながらスケッチ…15分ほどで作業を終え、家に入りお茶をしました。

お茶を飲みながら天野節に酔いしれるひと時を過ごしました。話題は、富山の建築事情から、ル・コルビュジェ、マリオ・ボッタ、フランク・ロイド・ライトなど天野さんが影響を受けられた巨匠の作品解説、日本の未来への不安まで、あっという間に時が過ぎました。

最後に、私がおしゃれでシンプルなガス台を探している話をすると・・・、富山では見つからないでしょう。インターネットで探し、実物はまとめて東京で見るのがいいよ。日本中どころか、世界中のものを東京で見ることができますよとのこと。

そういえば20年前家を建てるにあたり、情報収集は建築雑誌や書物(洋書やプロ向けのものも含む)で行い、上京時に東京を歩き回ったことを思い出しました。今はインターネットで情報を容易に入手できるようにはなりましたが、納得できるものを長く使いたいので、もうしばらく思案することになりそうです。

ちなみに結婚当初から10年間住んでいた借家時代から今日まで26年余、自宅で使用しているガス台は無骨な業務用のものです。そろそろ卒業しておしゃれなガス台にしたいのですが、条件は「機能は最小限で電気を使わないもの、マイコン制御は不要」と言っていたら無いのですよ・・・。(苦笑い)

■ 賢いものでなく、強いものでもなく、貫くものが勝つ。 by T2017/03/15

マリオ・ボッタ”リヴァ・サンヴィターレの住宅”からヒントを得た玄関アプローチの橋
昨日は本当に楽しかったです。建築家の天野一男氏との建築談義はいつも刺激的です。

ル・コルビュジエ、マリオ・ボッタ、フランク・ロイド・ライト・・・
みな挑戦的で哲学的で個性的。失敗を恐れず、失敗をどうリカバリーするかが真の手腕。

ふと僕は、18世紀のフランス人思想家ルネ・デカルトを思い出しました。
感覚的なことを否定し、ほんの少しでも疑いのあることはすべて破棄すべきといった方法的懐疑を唱えたデカルトとして有名です。「我惟う。故に我有り」のデカルトですが、同時に著書『方法序説』の中で彼がこう唱えていたことはあまり知られていません。


自分の行動について、できる限り確固として果断であり、どんなに疑わしい意見でも、一度それに決めた以上は、きわめて確実な意見であるときに劣らず、一貫して従うこと
谷川多佳子 訳

日常生活をこなしていく上では、懐疑心によって歩を止めることは決してあってはならないと言っているわけです。なぜなら生きるということは常に一刻の猶予も許されない選択の連続だからです。そして選択後も迷いが生じたとき「やっぱりこっちに変更しよう」と途中で方向転換をするよりも、初心を貫いた方が最終的に何らかの結果を残すという点で真理であると述べています。

建築とはそれに近いものではないかと僕は思います。やっぱり元に戻そうとか、ゼロからやり直そうといった転換が許されない代物だと思うからです。一度走り出したら行くしかない。その都度たとえ極めて蓋然性の高い選択をしたとしても、時には不測の失敗の連続というのが現実世界というものです。それよりも、その失敗をどうリカバリーしさらにプラスにしていくか。それが醍醐味なのではないでしょうか。

我が家を建てる際も、私たちの里山暮らしにしても、こうしておけば良かったのにといった後悔も度々です。でもそんな後悔もひっくるめてライフ イズ ビューティフルであると思うことができたならば、これこそ最強です。