One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ さらばもう一度、アイルランド回帰の旅[僕がCOMPETITION BIKE(競走用自転車)にこだわる理由]- 後編その6: he present time in 2013 -2017/04/15

今は廃刊となっている『月刊ニューサイクリング』誌の2013年6月号に掲載された作品です。

■ The present time in 2013

「三顧の礼」という故事がある。
中国三国時代、蜀の劉備が三度、諸葛亮孔明の庵を訪れて遂に軍師に迎え入れたという逸話は、目上の人が礼を厚くして、人にお願いすることという意味だそうだ。僕自身が目上だと言えば、それは大ヒンシュクものだ。しかし、身分の上下云々よりも、何事であれ三度繰り返すことが、相手に対し「自分は只ならぬ気持ちを抱いている。真剣な思いがある。」というメッセージを送ることになるのではないかと僕は思うのだ。

何かに集中する際は「三昧(さんまい)」とも言う。単にサンスクリット語に漢字を当てたらしく、3という意味があるかどうかは怪しいけど。そして禅寺の空門、無相門、無願門の三門をくぐり、ただ一心に解脱を目指すことを「三三昧」とも言うらしい。二回までは割とできる。しかし、三度となると、それは正に「三度目の正直、正真正銘、真剣な感謝の気持ち」だ。

もうすぐ、2015年がやって来る。前回のアイルランドの旅から丸10年である。もし仮に、この原稿が「月間ニューサイクリング」に掲載された暁には、今度はコピーの郵送じゃなく、新品の一冊を持参して、スポーツショップ”OK SPORTS”の店主であるJohn O’Keefe氏のもとを訪れようと思っている。そして僕は以下のように説明し、「月間ニューサイクリング」をプレゼントしてこよう。

“This is the oldest and the most valuable bike magazine in Japan.”
“I am still riding my competition bike.”
“I will be a competitor to the last.”

(この雑誌は日本で最もヴィンテージの高い自転車雑誌なんだ。僕は今でも競走用自転車に乗っているよ。僕は死ぬまで選手だ。)

物語の続きは2年後の2015年に・・・

追記
もうピンと来た読者の方もいらっしゃると思うが、”OK SPORTS”のOKとは、いわゆる「いいね、オーケィよ」の意味ではなく、店主John O’Keefe氏のファミリーネームからとられていたわけである。


OKスポーツの店主と記念撮影
OKスポーツの店主と記念撮影。10年前に送ったお礼の手紙を持って[2005年、キャリック・オン・シュア]

(了)

※ 口絵、および前編はこちらをご覧ください。

http://onesway.asablo.jp/blog/2017/03/26/8421647


※ その他のシリーズはこちらをご覧ください。


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