One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 千年生きるつもりで選びなさい by T2018/02/16

bue-dueのタマちゃん製作TVラックに、新たに引き出しを作ってもらいました。

というのは、昨年末、町内全体におけるケーブルテレビの配線交換によりケーブルボックス機器が不要となり撤去されました。それによってTVラックひと段の空きができたのです。その空間を有効活用するために引き出しを作ってもらおうということになりました。(写真:引き出し製作前→製作後)

引き出し製作前

引き出し製作後

正直申しまして、家具のオーダーメイドは、市場に流通している大量生産の家具に比べて割高です。おそらく引き出し一つの価格で、安価なTVラックならば購入することができるでしょう。実際我が家のTVラックは我が家のTVの倍以上の価格でした。

でも考えて見てください。TV本体とTVラック(木製オーダー家具)と、どちらが最後まで残るでしょうか?おそらく、いや絶対に木製オーダー家具の方が長持ちし最終的に残るでしょう。電気製品は10年程で寿命ですが、木製家具は一生もの、否、何世代に渡って受け継がれてゆくものです。そう考えれば当座の価格だけでお得感や対費用効果を判断できないということです。

千年生きるつもりで選びなさい。最後まで残るものは、あなたが所有するモノではなく、あなたが後世に譲ったモノである。

自分よりも長生きするモノに囲まれて生きることは、とても安心感があって幸せなことです。


■ パンと見世物とボーッと by T2018/02/16

ボーッと眺めるには最高
実家の母が言っていました。一日中、どこのチャンネルを見てもオリンピック番組ばかり、と。

「パンと見世物」、古代ローマ帝国が市民を支配するためにとった政策です。市民に食べ物と娯楽さえ与えておけば、時の権力に歯向かうことはしないという策略です。

かつて戦後日本において、アメリカ主導のGHQがとった日本国民愚民化政策、いわゆる3S政策も同様の策略と言えましょう。3つのSすなわちスクリーン(screen)、スポーツ(sport)、スピード(speed)。国民は大スクリーンのテレビでスポーツにでも熱狂させておけば従順になるというわけです。

話は変わりますが、最近デフォルト・モード・ネットワークという言葉を時々耳にします。この言葉は脳科学における言葉です。ボーッと何もしていない時間にこそ脳のある部位は活発に働き、自分を客観視するメタ認知や記憶の整理を行っているということです。NHKでも取り上げていました。そしてデフォルト・モード・ネットワークに費やされるエネルギー量は脳全体のエネルギー消費量の何と70パーセント!近くに上るということです。すなわち脳はボーッと何もしていない時にこそ最も働いているというわけです。

ボーッと何もしていないとはいえ、何か考えたり雑念が浮かんできたりするわけですが、ネガティブな雑念を反芻し続けて疲れてしまうのも、デフォルト・モード・ネットワークのマイナス面かもしれません。だからといって嫌なことを考えることから逃避するためにTVをダラダラ見たり、考える暇も与えずスマートフォンをいじっていたりするならば、デフォルト・モード・ネットワークは不活発となり、客観認知や記憶能力を低下させることになるのかもしれません。当然、政治的なことや哲学的なことを考えることが困難になります。それこそ、考えない→考えることができない、に脳機能が退化するわけです。

またボーッと何もしないと認知症になるかもと不安になり、あくせく何かせねばと強迫的になる人もいるかもしれません。でも何もしないでデフォルト・モードに切り替え、じっと瞑想したりする方が、脳はエネルギーを消費し活性化されボケないということかもしれません。何もしなくても呼吸だけはしなければなりませんから、瞑想し呼吸を真剣に行うのも良いのかも知れません。

また散歩したりジョギングしたりして軽く身体を動かしつつ、頭の中はデフォルト・モードにしておくのも良いのかもしれません。実は僕の場合、軽くジョギングしている時、ブログに書く話題が浮かんでくることが多いのも事実です。

ボーッと何もせず、禅僧のように堂々と落ち着いていられるのも、極めてハイレベルな人類の能力の一つだと僕は思います。まだまだその領域に程遠い僕ですが。

写真は、ボーッと眺めるには最高の薪ストーブの炎