One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 雛人形を飾る by M2018/02/06


午前6時雪かき終了

屋根に届く!?
昨日は案の定、朝と夜に雪かきとなりました。日中は寒波が緩み積雪はほとんどなかったのですが、夕刻から雪が降り続き、午後8時ごろには新たに約40cmの雪が積もっていました。今朝は更に60cmほどの積雪が…。明後日まで雪が続くとのこと。数年に一回の寒波が今年は既に3回も到来しています。

陶器の雛人形

さて、昨日は立春寒波の中、雛人形を飾りました。
写真は、結婚当初に鎌倉で買い求めた陶器の雛人形です。シンプルなデザインでとても気に入っています。実家からもらってきた叔母の雛人形の隣に飾りました。

二対の雛人形が、寒波の中で春を感じさせてくれています。



■ 雪が降れば御神酒が飲める? by M2018/02/06

今日は数年に一度と言われる寒波による大雪でした。朝、庭を見下ろすと山桜の幹が雪に埋まっているではありませんか!まさかの光景を夫と眺めながらの朝食となりました。

山桜、雪に埋まる

さて、風が吹けば桶屋が儲かるではありませんが、大雪が相まって今日の夕食で御神酒を飲むことになりました。普段の平日は、二人別々に夕ご飯を食べることがほとんどです。大雪のせいで夫の帰宅が早くなり、じゃあ、御神酒を飲みますかと、お正月に飲み残してあった御神酒をとなったということです。

雪が吹けば御神酒が飲める?

幸いにも日中は寒気が緩み積雪はほとんど増えなかったので、今日は朝だけの雪かきで済みそうです。これで一息つけるというのも御神酒を飲むことになった理由の一つ。ちなみに酒器は長野で購入したものです。20年くらい前でしょうか、仕事で長野へ行ったとき、善光寺近くのお店で購入したものと記憶しています。わずかに黄味を帯びた「純米成政」の美味しさを白地が引き立ててくれました。

■ 小休止 by M2018/02/07

今日も朝から雪かきでした。幸い昨日の朝から新たに積もった雪は40cm弱でしたので、昨日の朝よりは良かった(?)ということでしょうか。ただ、雪の山が高くなり、雪の置き場に困りつつあります。傾斜地に家を建てたこともあり、雪捨て場に困ることはこれまではなかったことですが…。

玄関アプローチの雪かき

雪の壁


他にもこれまでにないことが出てきました。車庫の屋根よりも高く積もった雪、玄関アプローチの橋とほぼ同じ高さまで積もった雪、庭の低木が雪に埋まってしまうなど…。

雪景色

ここにいられるのは、雪が小休止したときの風景があるからです。この景色を眺めながらの朝食は雪かきの疲れを吹き飛ばしてくれます。

■ 土間と床、カマドとイロリ by T2018/02/07

『日本人の住まいー生きる場のかたちとその変遷ー』
民俗学者、宮本常一氏の研究をまとめた書『日本人の住まいー生きる場のかたちとその変遷ー』はとても示唆に富んで面白かった。

その中で特に面白かったのは、「土間と床の結婚」である。縄文時代の竪穴住居は土間住まいの原型であり、そこに南方から稲作が伝来し、収穫物の保管のために高床倉庫、いわゆる床建築が出現した。高温多湿な南の地域には高床文化が発達し、寒い北方は土間文化と氏は述べている。

土間は農作業や煮炊き調理に適し、床は寝食生活空間に適している。北陸や東北地方の農家には土間と床の結合した家が見られるとのこと。例えば五箇山の合掌造りの家などがそうである。

しかし最近の住宅は、家で作業する場面も少なくなり土間無し、あるいは土間スペースの小さい家が増えている。

また、カマドとイロリ。「土間と床の結婚」した家ではカマドは土間に、イロリは床にある。現在の調理は床上キッチンになっているが、これはガスや電気といった熱源を使用するから可能になったわけで、薪で調理するとなると土間になるであろう。

僕は、「土間と床の結婚」したような家に憧れる。そしてカマドの火とイロリの火のある家に憧れる。イロリの火は我が家では薪ストーブに相当する。あとはカマドの火が欲しい。クッキングストーブにも憧れたことがあるが、富山の暑い時期に室内クッキングストーブは非現実的と思っていたが、比較的屋外に近い土間スペースならば可能ではないかと思った。

土間から煙突を立ち上げ、クド(煮炊き場)及び石窯(オーヴン)及び燻製窯として薪を使った調理場所=カマド(もしくはクッキングストーブ)があると面白い。そうすれば伐採した樹木の枝や細い幹など、薪に使いずらい部分を調理燃料として有効活用できるのではないか。

我が家の場合、砂利敷きの車庫の一部をコンクリート土間打ちして、煙突付きカマド(もしくはクッキングストーブ)を設置することも可能である。しかもその場所は勝手口及び室内キッチンに近い場所でもある。でも優先順位としてはまだ先のことであるが・・

家造りはずっと続く。我が家には入居記念日はあるが完成記念日は無い。

■ 続・土間と高床 by T2018/02/08

屋根雪山脈
前回、旅する巨人と呼ばれた宮本常一氏の土間と高床に関する考察について、記事を書きましたが、その続きです。

宮本氏は、土間は寒い北方系、高床は暑い南方系と述べていましたが、高床は雪国にも適していると僕は思います。屋根雪を自然落雪させた場合、家の周囲にはかなり高い雪の山ができます。家が雪に埋もれないためには基礎の高い高床構造が適していると思われます。冬場に冷風が床下を通るのを防ぐために、基礎の開口部を扉などで閉じるような仕組みにしておけば問題ありません。積もった雪の山脈も防風効果を発揮してくれます。

極寒のシベリアなどでは、地面を覆う永久凍土が室内の熱で溶け、家が傾くのを防ぐために、敢えて高床建築にしたりしています。よって高床は暑い地域のみに適しているのではなく、寒い雪国にも適していると僕は考えます。

もう一つ土間と高床に関して、宮本氏は面白いことをおっしゃっていました。それはそもそも仏教寺院は土間建築だったということです。現在のお寺は偉いという意識が高くなったのか高床建築が多いですが、仏教が日本に伝来した頃の法隆寺金堂や東大寺法華堂などは土間に須弥壇を設け、仏様を安置しています。それに対し高床倉庫から発展したような神社建築は全て高床です。土間の神社は存在しません。

貴族の寝殿造や武士の館は高床です。これは家で作業労働をしない人間の家に見られる特色です。それに対し家の中で農作業をする農家には土間が必要となってきます。この点からして仏教が土間建築だということにとても興味が湧きます。生きとし生けるもの全て平等といった平和的思想の仏教に通じるものを感じます。

写真は、我が家の高床基礎の周りにできた屋根雪山脈です。高床だからこそ屋根雪を自然落雪させることができます。

■ 草葺きと瓦葺き by T2018/02/08

宮本常一著『日本人の住まい』についての続きです。

今回は屋根の葺き方についてです。和風(日本風)住宅と言えば瓦葺きだいう認識があるとするならば、それは明らかに誤りだと僕は思います。瓦葺きは6世紀に仏教と共に朝鮮半島より伝来しました。日本列島で現存する最も古い瓦屋根は、奈良市にある元興寺の屋根(の一部)です。一度私たち夫婦も見学したことがあります。そこだけ瓦の色が異なっていました。これはもともと蘇我馬子が飛鳥に建てた飛鳥寺の瓦を移したもので、まさに聖徳太子の時代、仏教伝来の時代のものです。仏教は大陸からの外来文化でして日本発祥のものではありません。同様に瓦も大陸文化の一つです。

では日本古来の神様信仰、神社建築はどうでしょうか?伊勢神宮の萱葺きや出雲大社の檜皮葺きなど、古く由緒正しい神社は決して瓦葺きではありません。そう考えると、草葺きの古民家の方がより和風(日本風)と言えるでしょう。

明治時代になるまで、庶民は瓦葺きが許可されませんでした。農民は草葺き、町民の町屋は板葺きでした。でもこちらの方が日本の神々の系統を引く伝統的屋根だったのです。近現代になり、瓦の大量生産が可能となり庶民の瓦屋根住宅が多くなりました。

僕は当初から瓦屋根に興味がありませんでした。かといって維持管理の面から草葺きにしようとも思いませんでしたが、伝統的な草葺きの要素を取り入れ、軽量で雨流れの良い傾斜のあるステンレス屋根を選択しました。そして軒を出し、雨樋を付けない屋根を選択しました。雨樋は草葺き屋根に存在しません。当然伊勢神宮にもありません。

私たち夫婦が瓦を選択しなかった理由は、雨対策、雪対策、防風対策、そして地震対策です。瓦は重い。そしてずれる。ずれると雨漏りします。日本は雨が多いのです。また雪が積もるとさらに重くなります。富山は雪が多いのです。重いところに地震がやって来ると家が潰れる心配があります。日本は地震がとても多いのです。雨雪が多く地震の多い日本の風土には、やっぱり日本古来の伝統的草葺き屋根から学ぶのが良いと考えました。

自分の住む地域の風土や条件を考慮して合理的に家造りを考える場合、歴史から学ぶことはとても有効だと思います。

「自分の歴史を忘れた民族は滅ぶ。」 A.トインビー(歴史家)


屋根の積雪0cm
写真説明 :久々の豪雪で周囲は60センチ以上の積雪の中、我が家の屋根の積雪は0センチ。長く伸ばした軒は、肘木(ひじき)部材で支えています。軒を伸ばせるのもステンレス屋根で軽いから可能なのです。家に感謝です。私たちは家に守ってもらっています。


ウサギの足跡
写真説明 : 家の近くに見られた野ウサギの足跡です。軽妙な動物は雪に埋もれず逞しく生きています。


■ 平年の3倍?の積雪 by M2018/02/09

平年の3倍?の積雪
同じ北陸、福井では平年の6倍、金沢では5倍の積雪がここ数日ニュースになっています。

我が家でもいつもの年以上の積雪があり、平年の3倍ほどでしょうか?この地に移り住んでからは、一番多い積雪量となっていることは確かです。

写真は2階から撮した前庭です。山桜の幹が雪で埋まっています。タブノキや軒の下に植えられているニシキギ、センリョウ、マンリョウの頭が少し顔を出しています。樹高は1m以上あったと思うので1mは雪が積もったということでしょう。

幸いにも一昨日の朝以降は雪かきをすることもなく、今日を迎えました。今日は1日晴れの予報。雪解けが進むといいのですが…。それはいいのですが、冷え込みで車の事故は増えています。昨日は、我が家の前の道でトラックがスリップで立ち往生。ショベルカーが救出に来ていました。雪がないのに県道は大渋滞。恐らく事故があったのでしょう。

今朝の冷え込みも厳しいので外出時は気をつけないと。

■ 立春後の初日の出 by T2018/02/09

立春後の初日の出
先日雪かきをしていると、近所に住む90歳のお爺ちゃんが車庫にハシゴをかけ始めました。「それはヤバイだろ!」と急きょ駆けつけました。彼は単管パイプで自作した車庫の屋根の雪下ろしをしようとしたそうです。それは危険に見えたので軒の部分に積もった雪を代わって落としました。

このお爺ちゃんは、80歳の時に剪定梯子から落ちて肋骨を骨折し入院したのですが、直ぐに回復し現在に至る豪傑者なのです。兄弟は5人いたそうですが、現在は2人で、もう一人の兄は今年100歳だそうです。

「茶でも飲んでけ。」と言われ家に上がりました。お茶をいただきながら、単刀直入に、元気に長生きする秘訣は何なのかを尋ねるました。するとあっさり「秘訣は分からん」と言われました。ただ今の方が昔より食べ物が良くなったとのことでした。昔は在るものを食べるしかなかったという話が印象的でした。僕はここに長寿の秘訣が隠されているのではないかと思いました。

立春寒波が続いたため、今朝は立春後の初日の出でした(写真)。今シーズンの冬は雪に鍛えられました。でもこれも長寿の秘訣の一つと認識すれば意味のあることです。これから三寒四温で本格的に暖かくなっていくことを期待します。

■ 鳥に学ぶ by T2018/02/10

石畑の白鳥たち
我が家の近くの石畑池には毎年白鳥が越冬しにやって来ます。数年前、近所の方が白鳥にショートケーキのクリーム付きスポンジをちぎって食べさせようとしました。しかし白鳥は食べてくれなかったそうです。その方が言うには、白鳥は太ってしまうと飛行が困難になり、シベリアに帰ることができなくなる。だから自分で節制しているんだ。くず米や自然の水草など質素な食べ物は好んで食べるが、高カロリーな食べ物は食べないのだそうです。真偽のほどは僕には分かりませんが、理屈が通っているような気がします。

飛ぶことのできる鳥類は、極めてストイックなボクサーに似ていると、かつて科学雑誌『ニュートン』で読んだことがあります。体重の2割が飛ぶために必要な筋肉であり、厳しい自己管理をし続けることによって鳥は飛行能力を維持できるのだと。だから本来、鳥は飛ぶ必要がないならば厳しい節制を自分に課してまで飛びたくないのだと。飛ばなくても餌を得ることができたり、天敵に襲われたりしないなら、好き好んで飛ばないのだと。

ペンギンやキウイなど、飛べない鳥がいますが、彼らは飛ぶ必要が無かったので飛ばなかった。飛ばなかったから、いつしか飛べなくなったそうです。

このような鳥類の進化過程から、私たち人間も学ぶことは多々あると思います。世界は実に厳しいねえ。

■ 異変あり! by M2018/02/10

自家製ヨーグルトに異変が起きました。この2週間ほど、酸味が強くなり、とうとう今朝はアルコールっぽい味になっていました。乳酸菌に異変が起きたようです。

そこでこの半月を振り返ってみると、1月末に味噌を仕込んだことを思い出しました。4kgの麹を使って味噌を仕込みました。仕込んだ場所は、リビングダイニングです。そして同時に自家製ヨーグルトもストーブの横で発酵させていたのです。

麹菌が乳酸菌に勝ったのでしょうか。我が家では自然酵母でパンも発酵させています。家中菌だらけになっていることと思いますが、菌と菌との相性や空気中の量や菌の強弱でヨーグルトに異変が起きたのでしょうね。

10年近く作り続けた自家製ヨーグルトに一旦終止符が打たれることとなりました。ヨーグルトの種を知人から改めて分けていただかないといけません。