One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 建設的な対話 by M2019/03/01

建設的な対話文化
昨日、非常に建設的な対話の場に居合わせることができました。1時間ほどで、曖昧だった現状が明確になり、課題を導き、役割を確認できました。

これまで、会議やミーティングと言われる場で数えられないほどの議論、討論を見てきましたし、その一員でもありました。

昨日は、議論でもなく、討論でもなく、対話と呼んでよいものだったような気がします。

初めに結論はなく、意見対立もなく、あったのは参加者全員の納得を目指すという心構えだったような気がします。質問したり、意見を述べたり、意見を整理したり…。

ぼやっとしていた現状に輪郭が生じ、現状が未来に向けて形を変えていく様がイメージとして浮かび上がるという過程でした。

参加者の立場は異なるものの、目的を共有できていたことが大前提にありました。他の人の意見を否定することはなく、どのようにすれば目的を達成できるか、それぞれの立場で何ができるのか。

対話(ダイアログ)に関する書物を読んでも「その実現は難しそう」という印象でした。しかし、昨日の体験は気負うことなく対話を実践していました。コーディネートをしてくださったKさんの技量が成せたのかもしれません。

写真は昨年11月に訪れたドイツでのミーティングの一幕。対話の文化がありました。

■ The Giving Tree (邦題 : 大きな木) by T2019/03/02

『The Giving Tree (邦題 : 大きな木)』

ふと、絵本作家Shel SilverSheteinの『The Giving Tree (邦題 : 大きな木)』を思い出しました。全てを人間に与え続け、見返りを求めず、全てを失っても幸福を感じる木の物語です。

山菜の季節です。私たちは山の恵みを頂きます。
薪のために木を伐採します。
森が生み出す新鮮な酸素で私たちは呼吸します。
森は雨水を涵養し、地盤を強化してくれています。

山は私たちに多くを与えてくれています。しかし私たち人間は山に対し何か与えているでしょうか?

必要以上に山菜を乱獲したり
必要以上に木を伐ったり
必要以上に道路や分譲住宅地を造成したり
必要以上に地下水をくみ上げたり

巷では経済を成長させ続けることが当然のこととして叫ばれています。あたかも資源が無尽蔵であるという前提です。

But not really ? ( 本当にそれでいいの?本当に木は幸福なの?)

木は何も言いません。

話は変わりますが、金山里山の会に入会して本当に良かったと思っています。金山里山の会では、山の経済性を肯定し経済を循環させ続けることを目指しています。しかし経済を拡大成長させ、より多くを得ることを目指してはいません。金山里山の会の第一目標は「山に入って健康になろう」です。そのための山の経済循環です。

本当に微力はありますが山のため、森のため、木のために行動できる機会に巡り会うことができたことを、僕個人は幸福に思っています。

■ 疲弊したモノカルチャー by T2019/03/03

野菜づくりと薪づくり

単一の農産物だけを生産する農業形態をモノカルチャーという。富山県の農業は明らかに米作りといったモノカルチャーであろう。

先日ある農家の後継者(50代)の人が言っていた。「これ以上やると身が持たない。だから野菜づくりや薪作りなど以ての外。」

でも昔の農家はフツーに米作り、野菜作り、薪割り、その他いろいろこなしていたんだよね。

正確に言えば、富山の農家は米栽培のモノカルチャーではない。それは給与収入のモノカルチャー。つまりフルタイムの職業でもって生計を支えねばならないモノカルチャーであって、会社の休日といった残ったわずかの時間を米作りに投入せざるを得ず、よって野菜づくりや薪作りなどに割り当てる時間と気力が殆ど無いというのが現状だろう。

今、一億総活躍社会や生涯現役というスローガンのもとに、高齢になっても男女共同死ぬまでフルタイムの職業をこなさねば生計を維持できないかのような社会に移行させようというムーヴメント。

50代でさえ身が持たないのに、生涯サラリーマン60、70代になると、農業はどうなるんだろう。

■ 1991年3月3日は大安の日曜日 by M2019/03/04

3月3日は日曜日
お気付きの方もいらっしゃるかもしれません。1991年は平成3年。ですから3月3日は3が3つ並ぶ貴重な日でした。しかも、この日は今年と同じ曜日まわりでしたので日曜日、そして大安でした。ですから、私の周囲でも結婚式を挙げたという話をよく耳にしました。

さて、私たちはその年の2月28日、木曜日の友引に結婚式を挙げました。平日の結婚式と披露宴に仕事を休んで参列してくださった職場の上司や同僚、友人達、親戚のみなさん。今よりものどかな時代だったのかもしれません。遠方にお住まいの方は、週の真ん中ですから多くの方は日帰りで、当時は北陸新幹線はありませんので特急「はくたか」と在来線普通列車を乗り継いでのこと。ご迷惑をおかけしたことと思います。そのような中参列して下さった皆様には感謝してもしきれません。

それから28年。あっという間と言っていいでしょう。そして夫と28年を振り返り確かめられたこと。それは18年前にこの地に移り住んだことが大きな転換点になったこと。また、もう一つの転機は2年前。夫が緩く勤務しているビル内にある別の事業所で私も緩く働くことになったこと。

仕事とプライベートとのバランスが夫も私もかなり理想に近づいてきた実感があります。それは結婚当初から思い描いていたものでした。仕事量はフルタイムの1/2程。暮らしに時間を注ぐ生き方。もう少し私のプライベート時間を増やすことが課題かもしれません。

3月3日の日曜日、お雛様を仕舞いながら…

■ みんながみんなに少しずつ by T2019/03/05

名盤『Workingman’s Dead』
先ほどJTB旅行代理店からキャンセル待ちの飛行機チケットが取れたと連絡がありました。

一ヶ月ほど前にショッピングモール、イオン高岡に入っているその代理店を私たち夫婦は訪れ、女性スタッフの方がとても気持ちよく応対してくださいました。妻は家に帰ってJTB宛に応対の素晴らしさをしたためたアンケートハガキを郵送していました。当然女性スタッフの名前を明記して。

そのおかげかは分かりませんが、ラッキーにもチケットが取れました。

働く側としては如何に顧客のニーズを考えるかが企業マネジメントとして重要です。それが企業として単に利潤追求だけではなく企業の社会貢献につながるものと思われます。しかしそれだけで社会全体は良くなるでしょうか。行き過ぎた顧客への配慮が労働者の仕事量を増やし職場環境を悪化させるかもしれません。

サービスを受ける顧客側もまた同様に、働く側の人々に対し気持ちよく働いてもらうための配慮や感謝の表現をするちょっとした心配りを行えば、今より一層社会全体は気持ち良くなるかもしれません。働き方改革は単に労働時間を制限するトップダウン方式だけでなく、国民全体が気持ち良く働ける心配りのボトムアップ運動も極めて重要だと僕は思います。いわば顧客の品位品格向上運動です。

数年前に解散宣言をした1965年結成のアメリカンジャムバンドであるグレイトフルデッド。今は亡きリーダーのジェリーガルシアは生前こんな言葉を述べていました。

Everybody try to be nice to everybody else,OK?
みんながみんなに気持ち良くしようとすれば・・(世の中良くなるかもね)

写真は名盤『Workingman’s Dead』
因みにグレイトフルデッドとは「感謝する死者」の意。負債を抱えたまま死んだため埋葬されない死者に対しお金を出してあげた旅人が、以後不思議な幸運に見舞われるようになり、それは死者に感謝されたからだと気付く寓話に基づくそうである。グレイトフルデッドの熱烈ファンはデッドヘッズと言われ、ビル・クリントン元アメリカ大統領もデッドヘッズの一人。

■ 薪エネルギーの評価 by T2019/03/06

公園で伐採された樹木
先日、金山里山の会会長から、薪ストーブグループ(薪焚き人の会)の活動を通じて薪エネルギーの評価とデータ整理を依頼された。ブログ記事を書くことを通じて自分なりに整理して見たいと思う。と同時に忌憚のない御意見を頂きたい。まずは薪焚き人の会の概要説明から。

【金山里山の会分会 薪焚き人の会】
登録会員数 : 13名
定例活動日 : 3月から12月までの第1日曜日8時から12時まで
非定例活動 : 会員2名以上集まれば、随時活動する。
活動内容
・里山の間伐作業を行い、間伐樹木を会員各自宅で消費する薪として活用する。
・森林組合と連携し、林道沿いで間伐され放置された樹木を搬出し、薪を作る。
・射水市と連携し、市の公園等で伐採された樹木を薪として処理する。
・臨時里山整美活動として、下草刈り作業及び枝等のチッパー作業を行う。

【薪エネルギーの経済性 その1】
2018年度において、薪が不足し薪の一部を金銭購入した会員は1名。その他の会員は各々のライフスタイルに応じて薪を自産自消できた。
定例活動日における生産薪量は総計約25立米。(非定例活動による生産薪量は含まれていない)

【事例 M会員(二人暮らし)の場合 】
二階建住宅、延べ床面積100㎡、暖房設備は大型鋳鉄薪ストーブ一台、及び寝室のみ蓄熱式暖房機。
2018年度消費薪量約9立米(これは1立米2万円の薪を購入した際の18万円に相当する。)
なお蓄熱式暖房機の10月から4月までの深夜電力料金が合計17000円
つまりM邸の2018年度暖房支出合計は17000円。(薪生産にかかる燃料代等は除く)

【薪エネルギーの経済性 その2】
薪の材料となる雑原木は地元金山の里山から会員各自所有するチェンソーで玉切りし軽トラックで搬出する。遠く海外から輸入される石油エネルギーや送電線で送られてくる電力エネルギーと比較して極めて輸送コストや輸送リスクが低い。世界情勢や市場物価変動の影響もほとんど無い。会員各自のライフスタイルやペースに応じて無理なく且つ楽しんでエネルギーの自産自消が可能である。

【薪エネルギーの経済性 その3】
家計における消費支出の多くなるのは一般的に休日。その休日の一部を薪焚き人は里山での原木搬出や薪割り生産に活用している。薪生産自体が森のハイキング・ウォーキングでありスポーツ・エクササイズ・レクリエーションである。多くの現代人が出費消費して休日レジャー・スポーツや外食を楽しんでいるが、薪焚き人は暖房エネルギーを生産し消費支出を抑制しつつ休日レジャーと健康増進を楽しんでいると言えよう。

【薪エネルギーの環境性】
現在里山の森は人間活動の減少により放置され荒れている。森の間伐や下草刈りを通じて整美することは、治山治水保全的観点からも有意義なことであると考えられる。またイノシシやクマといった野生動物との棲み分け的観点からも有意義であるといった意見もある。
間伐材をそのまま放置するならば、豪雨の際の流木問題の危険性が増したり土に自然分解されるまで長期間を必要とすることになる。
そのための里山整美活動を通じて生じた間伐材等を薪焚き人は薪として処理活用している。よって薪焚き人の会は自然循環システムに無理なく組み込まれていると思われる。
薪焚き人の会は、地球規模で環境のことを考え、地元金山に根ざして活動している。

金山里山の会会長、このようなもので如何でしょうか?

■ マニ!マニ! Money! by T2019/03/07

マニ石

お金を日本人英語で「マネー」と発音表記するけれど、ネイティブ英語では「マニ」の方がより正しいようです。私たち夫婦は拝金主義者であり、お金のことをマニ様と呼んで崇めています。

チベット仏教のマニ車のように、マニ様(お金)にはクルクルと気持ち良く世の中を循環して頂くのがよろしい。私たちは我が家に入って来られるマニ様を歓迎することは勿論、旅立って行かれるマニ様に対しても気持ち良くお見送りするように努めています。要するにお金を使うときは気持ち良く意識してお金を支出したいということです。いつの間にか気付いたら財布の中身が減っていたというのはマニ様に対して失礼。

苦しい時の神頼みの如く、マニ様は幸福をもたらしてはくれないかもしれないが、不幸、逆境、リスク時にとても力を発揮してくださる。病気、災害などいざという時乗り越える力を与えてくださる。

ところが最近、お金を通じてリスクを背負えといった風潮が強くなりつつあります。個人型確定拠出年金(iDeCo)やNISA(少額投資非課税制度)などの国家主導投資奨励策なども登場。低金利時代、消費税10%、加えて物価上昇目標2%、ボーっとしてたら貨幣価値が下がっていく時代。いつまでも国に依存しないで国民も多少は投資リスクを背負い貨幣価値を死守せよってことか。マニ様つまりお金について考え自分の未来に意識を向けるのは良いこととも言えます。

個人投資における所得税控除や非課税優遇は活用すべきと僕は考えます。実際僕も有り難く活用させていただきます。お金に過度なリスクを背負わせない範囲で。

写真は、ネパールにてチベット仏教のマニ石。常に時計回りでマニ石の左側を歩きます。

■ 「清濁併せ吞む」文化 by M2019/03/08

サン=テグジュペリ著『星の王子さま』
清濁併せ吞む

善人でも悪人でも、来る者はすべて受け入れる度量の大きさを表すたとえ。として良い意味で使用されています。

が、時々、納得できない場面に出くわします。「全てを受け入れる」ことが、逆に善良さを否定する。

誤りは誤りと指摘することを「偏狭さ」と評価されてしまう現実。

このようなグループ、組織、社会に発展はあるのかと疑ってしまいます。

こんな風に思う私は度量が狭く寛容さに欠ける人間なのでしょうか。

写真はサン=テグジュペリ著『星の王子さま』。
勇気づけてくれる一冊です。

■ 新たに「K」が加わりました! by M2019/03/09

新ダイワCAR251
昨日、木材加工機械を取り扱っている会社「興北産業」の社長さんと次男さんがお越しくださいました。

夫念願の『K』=耕運機の納品日でした。

畑用の土地を購入してから10年余り、夫はずっと鍬で土を耕していました。人力には限界があります。前々から耕運機の購入を考えてはいましたが、機種を決められずに月日は過ぎました。

ひょんなことから興北産業さんの存在を知り、先月初めに開催された興北産業さんの春のフェアに出かけて社長さんに相談。ご自宅で使用していらっしゃる耕運機を後日我が家まで持ってきてくださって試すことができました。夫は即決。

納品後早速、夏野菜用の土作りに取り掛かったようです。仕事が捗ること捗ること。

例年になく早い畑作業の開始に冬眠中の動物たちが驚いているかもしれません。

■ ハッピーチューリップ2019/03/10

ハッピーチューリップ

昨年、富山県ハッピーライフキャンペーンにて妻の書いた手紙が入選し、副賞として頂いた砺波市特産チューリップの球根90個。その球根が芽を出しました。

キャンペーンの参加賞である球根1個欲しさに応募したキャンペーンの手紙。それが90個になって返ってくるなんて何てハッピー!

今日は手紙を応募した思い出の場所である富山美術館を訪れる予定です。美術館の道路を挟んで対岸にはレストラン「ラ・シャンス」があって、今日知人の息子さんの結婚披露宴が行われます。

幸せが次の幸せを呼ぶ。笑う門には福来る。