One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 物語を語るモノたち by T2019/04/01

28年前のカップボード
僕がIT機器に馴染めないのは使い捨て文化だからです。電子機器であること自体消耗品であり、それに加えてITの世界は進化が著しく高速で常に更新されていくから使い捨てにならざるを得ません。それは理解できます。しかしまだハード面で使用できるのに外圧によって廃棄新調しなければならないのは何ともシックリしません。

私たちが結婚した28年前、当時はIT機器が普及していませんでした。私たちは友人から頂いたお祝い金を木製家具椅子や絵画購入に全て使わせてもらいました。電気製品の購入に使ってしまうと10数年で廃棄新調しなければならず残らないからです。

28年経過した今でも当然、木製家具椅子や絵画は我が家に存在しています。そしてその椅子に座るたび、その絵画を眺めるたび、多かれ少なかれその購入金を頂いた人の顔が浮かびます。どうでもよい些細なことかもしれません。他に考える重要なことが多くあるのかもしれません。でもしかし・・そうやって人と物という両存在はこの不安定で変化の激しい世の中に繋ぎ止められているのかもしれません。

使い捨てIT機器はソーシャルネットワークの中で孤独感を癒し自己承認欲求を満たすツールとして有効かもしれません。しかしその一方で・・物を使い捨てにせず大切にし、物が語り出す物語に耳を傾けるのも、人々との静かで安心感のある連帯を強めるような、そんな気がしてなりません。

■ ピートがお好き? by T2019/04/02

4月の雪景色
本物の暖炉で本物の泥炭(ピート)を燃やしているのを初めて体験したのは1995年のアイルランド旅行でした。特有のスモーキーな香りが堪らなく好きになりました。

泥炭とはヨーロッパや北海道など気温の冷涼な場所で植物の分解が不十分なまま堆積したもので、石炭の成り損ないのような地層です。

スコッチウイスキーは麦芽止めにピートを燃やして乾燥させるため、あの何とも堪らないピート香がします。スコッチの聖地アイラ島ではピート地層を流れる地下水をウイスキー作りに使用しているため、更にスモーキーな逸品が揃っています。ラガヴーリン、ボウモア、ラフロイグ・・。至福の時です。

ウイスキーにはもう一つ必須の香りが存在します。それはオークの香り。オークとは楢の木のこと。里山の主木で薪に最適の木。コナラを薪割りしていると本当に心地良い香りがします。

話が逸れました。泥炭(ピート)に戻ります。先日友人にブルーベリーの木を株分けして頂きました。植え付けのためピートモスを一袋購入してきました。ピートモスとは泥炭層から切り出した園芸用土です。酸性を好むブルーベリーなどに適しています。

ブラームスじゃなくピートはお好き?
大好きです!

■ 20世紀の遺物を「令和」(?)仕様に! by M2019/04/03

20世紀の遺物
写真は20世紀の終わりにカリフォルニアのアウトレットで購入したジャケットです。昨日、リフォームから帰ってきました。

初めてのアウトレット体験に興奮していたことを思い出します。カリフォルニア在住の友人にアウトレットの存在を教えてもらい、旅の途中に寄りました。

身長156cmの私には丈が長め、しっかりとした肩パット入り、購入したものの、箪笥の肥やし化して20年が経過していました。

5年に一度程、箪笥の奥から引っ張り出して着ることはありました。が、この機会にリフォームを決意。

3年ほど前に見つけた富山駅近くのリフォーム店「内田屋」さんにお願いしました。身丈と袖丈を縮め、肩パットを取り、私の体型に合うように微調整。

オーソドックスなバーリーコーン柄のツイードは「令和」時代でも十分に着用できそうです。

■ イチヤマ眼鏡 by T2019/04/04

イチヤマ眼鏡

写真は25年ほど前に日本橋「丸善」で購入したイチヤマ眼鏡です。

イチヤマ眼鏡とは鼻パットの無い、鼻梁に沿って盛り上がったイチヤマブリッジで支える眼鏡です。形がシンプルで鼻パット部に汚れが付着したりしません。戦前の眼鏡は全てイチヤマ眼鏡でした。だからイチヤマ眼鏡は新品でも何かアンティークな雰囲気があります。

25年ほど前の当時、いろいろ眼鏡屋さんを回った挙句、日本橋丸善に辿り着き、老眼鏡用として売られていた何の装飾も無いイチヤマ眼鏡フレームを購入しました。そして真っ平らの近視用レンズを入れてもらいました。当時の僕は30代前半でした。

自転車に乗ったり、走ったり、薪割りしたりするにはイチヤマ眼鏡は不向きです。風を巻き込んだり汗で眼鏡が下がったりするからです。だから日常的にはオークリーゴーグルに度付きレンズをセットしています。でもデスクワークやツイードジャケットにコーディネートする場面では時々イチヤマ眼鏡を選んだりします。

マハトマガンディーを想起するようなイチヤマ眼鏡。ガーデニングするヘルマンヘッセのようなイチヤマ眼鏡。イチヤマ眼鏡は笑顔をとても魅力的にします。

先日、東京上野にあるサングラスショップ「オードビー」にて、滑り落ち防止用イヤーストッパーを取り付けてもらいました。

僕も50歳代になりました。イチヤマ眼鏡を購入してから25年経過しました。
ようやく・・イチヤマ眼鏡が自分の板に付きつつあるような気がします。

■ ミミズ飼っています by T2019/04/05

2018年晩秋の庭
我が家ではペット(愛玩動物)なるものを飼っていません。人の心を和ませてくれたり楽しませてくれたりという目的で、愛する動物を囲ってはいないということです。

でも強いて言うならば、ミミズ飼っています。正確に言うならば、地力のある土壌を作ることに心がけ、結果としてミミズが繁殖することに心がけています。来るミミズ拒まず、去るミミズ追わずで、嫌ならば出て行くのも自由。そこんところが愛玩動物を強制的に囲うのと決定的に違います。ミミズが自由意志で庭や菜園に住み着いてくれて繁殖に勤しんでくれることを願っています。

農薬を使わない、化学肥料を使わない、除草剤を使わない。
腐植の豊富な土壌、団粒構造の土壌、保肥力のある土壌。水はけ水持ちの良い土壌。
そのような地力のある土壌を作ることに心がけています。

生命は何かの目的のために存在させられるのでなく、よりよい環境の結果として存在せずにはいられないというスタンスが良いんじゃないかと思っています。

庭(ガーデン)とは、ガードされたエデン、つまり守られた楽園のことですから。

■ 類は友を呼ぶ by T2019/04/06

原種のチューリップ

30年来の自転車仲間から原種チューリップの鉢植えを頂きました。彼がガーデニングにハマっていることは、つい最近まで知りませんでした。

彼の他に薪ストーブにハマっている自転車仲間もいます。彼は同時に芝生手入れにもハマっています。

自転車好き人間には共通する趣向性みたいなものがあるみたいです。

最近自転車を始めたいという知人がいて相談を受けています。彼はスコッチ大好き、ツイード大好き、KAKIの家具大好きです。恐ろしいほど趣向性が合っています。

最近はスポーツ用自転車愛好家がとても増えましたが、30年前は道ですれ違えばほとんど知り合いでした。そしてそんな自転車仲間に共通していたことが僕の経験知からすると2点ありました。
①パチンコしない
②野球観戦に興味が無い。

どうしてなのか分かりませんが、この2点だけは共通していました。

類は友を呼ぶ。

■ One's Way 春の庭 by M2019/04/07

先週は真冬から初夏まで3つの季節が立て続けにやって来た天気でした。私の体は気温のめまぐるしい変化に疲れ気味です。

一方、One' s Wayの庭に目を移せば、春が確実にやって来ています。玄関先ではユキヤナギの花が陽光に輝いています。

ユキヤナギ

道路の反対側にある菜園脇では夫が挿し木で増やしたレンギョウが満開。道路を挟んで白と黄のコントラストを楽しめます。

レンギョウ

庭に3本あるコブシも花を咲かせました。目の高さだった樹高、気づけば見上げる高さに成長しています。

コブシ

モクレンの花も今が盛り。大振りの白い花に荘厳さを感じます。

モクレン

白のユスラウメも花を咲かせています。今年は実を収穫してジャムにしてみましょうか。

ユスラウメ

スイセンは終盤を迎えつつあります。ターシャの庭にも群生するスイセン。少しは近づけたでしょうか。

スイセン

クリスマスローズの花も最盛期です。株はかなり大きくなりました。

クリスマスローズ

最後にチューリップ。品種はホワイトバレー。富山県産です。TOYAMAハッピーライフキャンペーン2017の副賞としていただいた90個の球根から咲いた最初の種です。

ホワイトバレー

一月後、5月4日〜6日にOne's Way -それぞれのあたりまえ-イベントを開催します。初夏の庭は新緑で輝くことでしょう。

One's Wayにご興味、関心のある方のお越しをお待ちしています!詳しくはこちらをご覧くださいませ。 



■ しない善より する偽善 by T2019/04/08

昨朝、地域の清掃活動「クリーン作戦」がありました。私たち夫婦は朝6時に家を出てゴミ収集場所の公民館までゴミ拾いをしながら歩きました。

1年に3回設定される「クリーン作戦」、強制されるわけではありませんが結構律儀に参加しています。日当が支払われるわけではありませんが何故か参加しています。

参加する理由は極めて単純。良い人に見られたいからです。私たちの町内では役員以外参加する人が極めて少ない。よって自主的に参加すると目立ちます。いわば善人を装うことを目的とする偽善です。

でも、世の中を憂えたり、政治を批判するだけだったり、正論を唱えるだけの行動を伴わない善人より、利己的で自己中心的でありながら行動だけはする偽善者の方を、少なくとも僕は選択します。ちなみに妻は行動する善人ですけど。

昨日は富山県議会議員選挙がありました。僕は自分にとってお得な候補に投票しました。投票しない善人より投票する偽善者。

写真は今年初揚げの鯉のぼり。これもすごく目立ちます。

泳ぐ

目立つのは大好きです。

初泳ぎ


■ Happy Lifeの条件 by M2019/04/09

オレンジファンティック
写真はTOYAMAハッピーライフキャンペーン2017のハッピーレター部門副賞としていただいたチューリップです。

10個ずつ9種類いただいたうちの「オレンジファンティック」です。一重咲きでチューリップのイメージ通りの花姿。

ところでHappy Lifeの条件とは何なのでしょう。里山に住み歳月を重ねるに連れ、私たちの幸福度は上がっている感じがします。

もっとも大きな条件は時間的にゆとりがあることのような気がします。ゆとりがあったから…
・手紙を書けた
・ショートムービーの撮影時間を作れた
・授賞式に出席できた

少なくともこの3つが一つでも欠けたら受賞はありませんでした。時間的なゆとりが、手紙に描いた生活(Life)の実現に不可欠でした。

時間的なゆとりを手に入れることができたのは、「勇気」と「なりゆき」があったからかもしれません。自分では制御できない「なりゆき」の中での選択の度に「時間的なゆとり」のある方を選んできた結果が今の暮らしに繋がっているような気がします。選択の機会は「なりゆき」でしたが、選択には「勇気」が必要でした。

多くの人は選ばないであろう選択をしたので驚かれることが多かったのは事実です。その選択ができたのは、理想とするHappy Lifeを描けていたから…?

Where there is a will, there is a way.

求めるHappy Lifeは一人ひとり違います。自分たちのHappy Lifeを具体的にイメージできたことが大きいのかもしれません。

■ 行者ニンニク by T2019/04/10

行者ニンニク
畑に植えてある行者ニンニクを採りに来ないかという知人からの誘いを受け、頂いて参りました。早速、妻が行者ニンニク味噌を作ってくれました。酒の肴にも御飯に乗せても最高です。

去年、同じ知人に行者ニンニク株を分けてもらい我が家の畑の隅に植えましたが、夏の雑草管理が上手くできなかったので、恐らく草に負けてしまい生き残っていないだろうなと思っていたところ、何と!逞しくも根付いているではありませんか!!

行者ニンニクは修験者に負けないくらいタフな精神の持ち主のようです。もしもこの場所が気に入ってくれたならば、ドンドン増えてくれること願います。

近くには株分け移植したウドやタラの木もあります。自生のミツバもあります。

修験者のように自分に厳しくストイックに生きるならば、物質的に不足するものは何も無いように思われます。