One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 大人の米作りの大変さ? by T2019/09/01

楽しいペンキ塗り
先日ラジオでこんなニュースを聴きました。
「昨日、子供たちに稲刈り脱穀体験をしてもらい、米作りの大変さを学ぶという催しが行われました。」

それを聴いて妻は言いました。
「米作りの大変さを学ぶんじゃなくて、米作りの楽しさを学ぶ方が良いんじゃないの?」

同感です。米作りが如何に大変かということを教わり刷り込まれてしまったならば、益々米作り後継者は減少するでしょう。同じ稲刈り脱穀体験をするとしても、楽しく行った方が良いんじゃないかとと思イマース。ハイ。

まさかだと思うけど、ひょっとして自分の子供には田圃させたくないから、米作りの大変さを教えているのかな?

大変さをアピールするのは大人志向。大人の頑張りを評価してもらいたいという表れ。
一方、楽しさをアピールするのは子ども志向。子どもの教育を常に考えている姿勢の表れ。

そう言えば、部活動などでも大人の盛り上がりが年々強まっているような。
そもそも教育や学校は子どものために存在するはず。

僕の憧れる大人像。それは忙しさと大変さをつゆ見せず、嬉々としている大人デス。
トムソーヤのペンキ塗りのように、楽しくしている人の周りには自然と人が集まってきます。

■ 適応人が生き残る by T2019/09/02

里山の眺め
最も強い者が生き残るのでなく
最も賢い者が生き続けるのでなく
最も変化に適応した者が生き残る。

ダーウィンの言葉だとか、そうじゃないとか。

人類20万年以上の歴史の大半は、飢えの恐怖に苛まれる時代であった。その過程で人類の身体は、栄養を少しでも多く蓄え来たるべき飢餓に備える進化を遂げてきた。一方で人類の精神は、今ここにある利得を即消費することを優先し、遠い将来のために利得を蓄えることなど考える必要がなかった。食糧は保存が効かないし、数日後生きているかも分からないのだから。

ここ最近、社会環境が極めて短期間に劇的に変化した。食べ物がいつでも手に入るようになった。100歳時代になった。遠い未来は想定の範囲内となった。

ところが人間の身体及び精神は環境変化に進化レベルで追いつくことが残念ながらできていない。身体は限りなく栄養(皮下脂肪)を蓄え続け、精神は今日の利得を明日のために蓄えておくことが依然として極めて困難な状況である。(未来の利得を前借り借金することは得意だが)

時代は飽食によって生命を縮める時代になった。時代は年金に依存できない高齢化時代になった。

自分の中にいる近視眼的な原始人を手なづけ、遠視眼的な適応人に変化できる者が生き残ることのできる、そんな時代が到来した!

望むところだ。やってやろうじゃないか!!
里山におけるストイックな簡素生活は、そんな時代に適応していると僕は分析する。

■ 労働に感謝 by T2019/09/03

菜園のイチジク
夏野菜が次々と終了していきます。昨日はトマトとキュウリの支柱を片付けました。支柱を片付けるとコンパニオンプランツのマリーゴールドが目立つようになりました。いっそう日当たりの良くなったマリーゴールドは晩秋まで黄色い花を楽しませてくれることでしょう。

カボチャのツルが片付き歩きやすくなった菜園上部では、イチジクの実が収穫間近です。近年、町内では特産品としてイチジク生産に力を入れています。

ところでイチジクと軽めのチーズでもって赤ワインを楽しむというのはいかがですか?結構合いますよ。この情報は毎週土曜日のFMラジオ番組 J-Wave『ラジオ・ドーナッツ』にて、パーソナリティの山田玲奈さんに教えてもらいました。

植物たちの労働に日々感謝しています。

■ 軽減税率は全く悪くない by T2019/09/04

内食でお得に!
そもそも軽減税率は、水や食材など生活必需品の消費税率を抑制しようという目的の制度です。その代わり加工食品や外食等は贅沢品ということで税率が高く設定されるのが世界標準の考え方です。

ところが日本の場合、ファストフードのテイクアウトさえ軽減税率が適応され、店内で食べるか持ち帰るかで税率が変わるといった不可解な議論で混乱している有様です。しかもその税率の差はたったの2パーセントです。

そのせいで軽減税率そのものは複雑で良くないものだという意見が出現している全くもってみっともない体たらくです。軽減税率そのものは全く正しい制度だと僕は考えます。

我が家ではテイクアウトのジャンクフードはもちろん惣菜加工食品も外食と定義しています。よって発泡トレイに盛り付けられた刺身でさえ税軽減しなくてもよいと考えます。

ともあれもうすぐ消費増税が始まりますが、我が家では今まで通り淡々と妻が家で調理した食事を続けるつもりです。日本の軽減税率ではその恩恵は先進国に比べて低いものですが、それでも淡々と内食するつもりです。

こまめに調理すれば、冷蔵庫内に物が溢れることなく、食材を腐らせることなく、よって消費電力も抑えられ、軽減税率以上にお得です。内食は外食よりも健康的です。それだけでかなりの資産価値です。

■ 相性 by T2019/09/05

3015_ワイン
暑さも和らぎ、味覚の秋。重めのワインも楽しめる季節になってきました。

先週末はエゾ鹿の塊り肉が届いたので、シラー種100%の赤ワインで頂きました。鹿肉は脂身が少なく、少々血の味(鉄分の味)がします。それをパワフルスパイシーなシラーが引き立ててくれました。

今週末は知人宅でディナー予定。刺身や牡蠣といった和食志向の知人には、アルザスのリースリング種白ワインを持参する予定です。確かに刺身用発酵醤油には有機酸ワインは不向き。でも生魚そのものに白ワインが合わないわけではありません。反対にワインの酸味が生臭さを和らげてくれます。

と、ここまでワインの知ったかぶりをしてきましたが、正直言って僕は味音痴。ワインのテイスティングを強要されるときは「ブドウの香りと味がする。」といったコメントぐらいしか出てきません。上記のウンチクは、私たち夫婦がワインを購入している卸ワイン店「カーヴロンド」のソムリエオーナーからの受け売りです。

お店は日曜日のみ一般小売販売しており、先日、豚肉に合うピノ・ノワール以外の赤ワインを購入してきました。モナストレル種100%のスペイン赤ワイン。モナストレル(ムールヴェードル)は酸味もありますが、それ以上に強烈なタンニン(渋み)が特徴。それだけで飲むとウッとなりそうですが、過保護に育てられ脂身が滴るような豚肉に合わせるとあら不思議!しつこさが不思議と緩和。

人間も食事も、相性が大事。

mariage(マリアージュ)! 2つの命が1つの命になる。

■ 労働価値を高める働き方 by T2019/09/06

里山の朝
かた苦しく、しかも古くさいと指摘する人もいましょうが、敢えて述べたいと思います。(僕は古く時代遅れだとは全く思いませんが。)

『資本論』の話です。ご存知、カール・マルクスの19世紀の著書です。

革命の話ではありません。ここではあくまで働き方の話です。

『資本論』によれば、資本主義社会においてただ単に自分の労働力(労働時間)を差し出しその代償として報酬賃金を受け取るだけの生き方は、損益差し引きすれば必然的にマイナス損に落ち着くとされます。どれだけ労働時間を増やしても、またどれだけ時給を高めても、自分が労働力を回復し得るための必要経費を受け取るだけにとどまり、結果マイナスとなりうると『資本論』には書かれています。つまり労働者は受け取る報酬賃金以上に多く働き、そこで生み出された剰余価値を資本に搾取されるという構造です。そうしなければ資本主義社会は存続していかない必然性というわけです。詳しくは原著を読んでみてください。

ではどうすれば自分自身のマイナス損を減らし、自身のプラス益を獲得できるような働き方ができるのでしょうか?

1つの方法として、報酬賃金だけでなく労働内容・労働経験そのものが自分の労働価値を高める働き方をするという方法です。つまり自分のキャリアを高める働き方をするということです。

ところで昨日、金山里山の会の活動がありました。森の中で薪用の原木を伐り出すという作業内容でした。この日伐り出した原木は地域の由緒ある櫛田神社に納め、来年初詣用のかがり火薪となります。僕は気を引き締めて樹木を伐りました。

木を伐る労働経験はそう簡単に誰でも経験することはできません。森林講習会に参加してもほとんど経験できません。経験するためにはそれを生業とするしか方法はないでしょう。ところが金山里山の会の活動に参加すれば生業にすることなく、ひと月に数日定期的に経験することができ、しかも経験者に教わりながら安全に技術を習得できるわけです。さらに有難いことにボランティアでなく日当が支給される賃金労働なのです。

僕が今後将来的に、持続可能な本格的薪ストーブ生活を維持していくためには、樹木伐採技術という労働価値は極めて有益なものです。さらに薪ストーブはただ単に趣味に留まりません。温帯日本富山に住む人間として暖房は生存していく上で誰もが必要不可欠なファクターです。そんな必要不可欠要素を自産自消できるわけです。

自分のキャリアを高め労働価値を高めることによって、損益差し引きをプラス益にすることができれば、それは全体として自分個人の生活の質を高め、さらに地域社会への貢献につながると考えます。

■ 安全なドロップハンドル by T2019/09/07

約100年前のドロップハンドル
自転車はドロップハンドルに限る。ドロップハンドル以外僕には考えられない。

レースの話に限定しているのではない。日常普段乗りも含めてドロップハンドルの自転車は機能的で理に適っている。そして限りなく安全である。

ドロップハンドルは危険と主張する人がいる。僕の体験上危険と主張する人の99%以上は日常的に自転車に乗らない人である。フィーリングで主張しないで頂きたい。根拠の無い主張こそファシズムの危険が在る。僕は人生でそんな人の何万倍・何十万倍もの距離を自転車に乗っている。落車で骨折した経験すら一度も無い。よって帰納的にドロップハンドルは限りなく安全であると僕は結論付ける。

なぜドロップハンドルは理に適っているか。それはハンドルを握る場所がいくつもあり、よっていくつものポジショニングが可能であり、身体にかかるストレスを分散できるからである。睡眠で喩えると寝返りの自由な睡眠ということである。寝返りのできない睡眠は辛く不健康で命の危険さえ在る。

写真は約100年前の自転車。既にドロップハンドルが使用されている。

ところで里山自然界の危険性はどうか?

スズメバチ、マムシ、クマ、マダニ・・里山には危険な生き物が居ることは居る。
焚き火、ナイフ、チェンソー・・里山では危険なアイテムも使用する。
池堤で溺れる、雷に打たれる、山から滑落する、用水にハマる・・

でも現実には傾向として無事である。よっぽど車の事故の方が高確率である。
クマに襲われる確率よりも車に轢かれる確率の方が極めて高い。
でもクマは排除されても車は立ち切り禁止にならない。

危険の感覚には偏ったバイアスがかかりやすい。そしてシェイクスピアが言っている。
「臆病者は死ぬまでに何度も死ぬ。勇者はただの一度しか死なない。」

■ 健康診断に関する正常と異常 by T2019/09/08

山吹の異常
先日、友人からのeメールで、毎年の定期健康診断には疑問を感じるとありました。僕も総論としては疑問です。

僕の場合、胸部レントゲン検査については毎年は受けません。過去に2度要精密検査と診断され、結果2度とも異常無しでした。おかげで不要に放射線被曝量が増えてしまいました。僕はタバコを吸わないし、日常的に走ったりしていると僅かの不調にも敏感になります。よって数年間隔の検査で妥当と考えています。

血液検査と尿便検査は副作用もなく簡潔なので毎年受けています。

胃の経鼻内視鏡検査は過去にピロリ菌除去をしたので毎年受けるつもりです。バリウム検査と違い被曝もしません。

血圧、コレステロール等、常習的な服薬はおかげさまで今のところ皆無ですが、今後服薬を勧められたとしても極力服薬に依存しない対処法を考えるつもりです。血圧、コレステロール、骨粗鬆症等はいわば正常な老化現象と認識しています。それを異常と捉えればキリがありません。死さえ異常と捉えられるかの如くです。それよりも常習服薬による副作用や認知症発症のリスクの方が恐ろしいと考えます。

先の友人の話では、健康診断とバランスの良い健康食に関するアドバイスをしてもらった後、それを行ってくれた医療スタッフが昼食にコンビニ弁当を食べていたと話していました。その日はたまたまだったと思われます(?)が、巷で囁かれているように医療業界のビッグビジネス化を疑ってしまいます。

世界標準から俯瞰して、日本人の検査及び薬漬け状態は異常だと考えます。日本は世界的に最悪レベルの借金財政であるにも関わらず、さらに医療財政を増大させることは尋常ではないと考えます。

写真はこの時期に咲く異常な山吹です。

■ 骨粗しょう症検診の結果は… by M2019/09/09

初物の栗
先日、地元の保健センターが実施する骨粗鬆症検診を受けました。結果は要検査。

20歳から40歳の若年成人の平均骨量の20%減少までは正常とのこと。わずかに満たさず要検査となりました。

検査の後、骨粗しょう症に関するレクチャーがありました。その内、半数が要検査という結果でした。レクチャーの後、残って説明を受けたので判明。

金沢市の検診によると骨粗しょう症の発見率は7.40%とのこと。
http://www.kma.jp/kensin/kensin_02b0.html

健康診断は経済活動といわれても仕方がないような気がします。医療費が嵩み国の財政に負担になっているにもかかわらずです。

検査結果は3週間後に郵送されるそうです。2次検診を受ける前に今から改善行動を起こします。と言っても食習慣はかなり良い方です。運動もそれなりにしている身としては、他に何をすればいいのやら?

昨日の夫の記事にもありましたが、健康診断という事業自体が異常事態なのかもしれません。

写真は栗。この秋の初物です。

■ 金山里山の会製「野草茶」飲み比べ by M2019/09/10

■ 金山里山の会製「野草茶」飲み比べ

先日、金山里山の会の会長さんがお越しになりました。用件は「野草茶」を飲み比べて欲しいとのこと。

昨日いただいた3種類のお茶を沸かしてみました。*は共通の野草です。

野草茶
左から、他県のもの、金山里山の会製「細かいカット」、「粗いカット」。

金山里山の会製「野草茶」 粗いカット&細かいカット
どくだみ*
すぎな*
おおばこ*
ささ
よもぎ
おちゃ

他県で販売されている「野草茶」 粉状
どくだみ*
すぎな*
おおばこ*
はとむぎ
くまささ
くわ
くこ
くず

金山里山の会製「野草茶」:粗いカット(4g) を水1Lで10分煮出したものは、ささの風味を強く感じました。一方で他の野草の風味が消された感じです。

金山里山の会製「野草茶」:細かいカット(8g)を水2Lで10分煮出したものは、ささの風味以外の野草の風味がミックスされた感じです。私がイメージする野草茶に最も近いような気がします。

他県販売されている「野草茶」:レシピに従い、粉状(8g)を水2Lで5分煮出しました。はとむぎの風味があり飲みやすい印象です。野草茶としては物足りないかもしれません。


野草茶茶葉

左から時計回りに、他県のもの、金山里山の会製「細かいカット」、「粗いカット」。

カットの大きさ、配合割合、煮出し時間等の組み合わせで様々な風味を楽しめそうです。