One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 不安という遺産で資産運用 by T2019/09/29

彼岸花
金融庁の金融審査会は老後2千万必要報告書の撤回を決定したそうである。世間に著しい誤解と不安を与えたからだそうである。

誤解はともかくも、そもそも不安というものは良くないものなのだろうか?

あるスパイ映画で、逮捕され拷問処刑されるかもしれないスパイに対し、主人公が「不安じゃないか?」と質問した。そのスパイはこう答えた。
「不安になれば何か得なことがあるか?」

不安がっても現状が好転せず自分の力ではどうしようもない非生産的な不安は、エネルギーの無駄であり、ストレスによって免疫力を低下させ損である。
それに対して、不安を動機付けとして、自分の力で現状を打開できる可能性が少しでも残されている場合の不安は生産的である。人類はそうやって未来の危険を予測し不安を喚起し進化生存してきたのだから。

老後の資産がある程度無いと不安である。これは至極当然の正常な不安だろう。だから人間は不安をモチベーションとして自助努力するのである。

不安のおかげで2千万円の金融資産を作ることができたならば、それは生産的で良いことである。不安心理は人類進化の過程で生み出してきた遺産であり、運用によって新たな資産を生み出す遺産でもある。