One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 『コクリコ坂から』から by T2020/02/08

里山の夜明け
久々に映画『コクリコ坂から』のDVDを観ました。いつ聴いても心に響く台詞があります。

古くなったから壊すというなら、君たちの(古くなった)頭こそ打ち砕け。
古いものを壊すということは、過去の記憶を捨てることと同じじゃないか。
人が生きて死んでいった記憶をないがしろにするということじゃないか。
新しいものばかりに飛びついて歴史を顧みない君たちに、未来などあるものか。

里山の雑木林を守ることは、縄文時代から綿々と続いてきた循環型自然共生の知恵と文化を守ること。私達、金山里山の会は、その歴史に未来を見出そうと活動しています。

ところで、主人公の松崎海のお父さんは、朝鮮戦争で戦死しています。
令和になった現在でも、1950年に勃発した朝鮮戦争の特需景気のおかげで戦後日本は復興できたといって喜ぶ、これこそ古くなった頭の古拙な歴史認識が今だに残存しています。かつて僕も中学校の歴史の授業でそのように洗脳されました。
今こそ、人の不幸の上に自らの幸福を喜ぶという狭隘で古拙な思考こそ打ち砕かねばなりません。
朝鮮戦争の犠牲者の中には、物資海上輸送任務により戦死した日本人の方々も存在したという事実を、この映画では教えてくれます。そのような人々が生きて死んだ記憶を戦後高度成長教育はないがしろにしてきました。

すぐ新しいモノに飛びつき、古い伝統や文化、知恵といったものをどんどん捨てていく。新しい石油や電気エネルギーの陰で、捨てられてきたものの一つに里山の薪エネルギーがあります。

金山里山の薪エネルギーには少なくとも1万年の歴史が凝縮されています。未来を切り開くに十分なエネルギー総量です。薪エネルギーを活用することは、絶大なる先人達からの応援を受けることだと考えます。

映画『コクリコ坂から』を視聴したい方は、DVDをお貸しします。