One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ コミュニケーションの正体 by T2020/03/08

薪のある風景

薪が集まり易い家と、薪が集まり難い家があるように思えます。
薪が集まってくる秘訣は?

僕が考える薪集めの秘訣を紹介しましょう。
それは、薪を公衆の目によく止まる場所に積んでおくことです。例えば家の敷地内でも道路沿いに面した場所などに薪小屋や薪棚を設置することです。つまり、この家は薪を焚いて暮らしているのだというメッセージを送ることです。

公衆の目に止まりやすいところに薪を積んでおいても、盗難の心配などありません。盗んでいくのが至難の技です。玄関先に薪が積んであるとみっともないと思いますか?乱雑に置かれた薪ならいざ知らず、キレイに積まれた薪は訪問客を迎えるに僕は最適だと思います。

それなら家の煙突が見えているだけで良いんじゃないのと考える人もいるでしょう。煙が登っている煙突ならまだしも、単なる煙突ではインパクトが小さいと僕は思っています。反対に煙突が見えるけれど薪の見えない家は物悲しい印象を受けます。

積まれた薪の場合、一年中公衆の目に触れることができます。キレイに積まれた薪の山は見ていて本当に美しいものです。薪は公共の風景の一部として周囲と調和します。里山の風景にはベストマッチですが、たとえ街中であろうと風景を損なうことはありません。キレイに積まれた薪は風景をデザインするにはとてもよい素材です。

やがて公衆の人々は、薪の積まれた家の住人に出会った時、つまり薪の家主の顔を見た時に薪が頭に浮かびます。また反対に、薪や薪になりそうな木を見た時、薪の家主の顔が浮かびます。
薪=薪の家主というところまで行けば、公衆と家主との間に薪に関するコミュニケーションが生まれやすくなります。こうやって、薪そのものや薪に関する情報が集まりやすくなるというわけです。

ちなみに僕が金山里山の会に誘っていただけたのも、会長さんのお父様が我が家に薪の話をされに訪問して下さったことがキッカケです。

薪に限らず、人とのコミュニケーションを生じさせる源泉は、その人間の背後に見えてくる第二の顔である。そんな気がします。