One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 最後に残るのは骨壼 by T2020/06/20

石川欣也さんの白磁
僕が人生で初めて薪ストーブに火が入るのを目にしたのは1986年11月、富山県粟巣野にある家具製作メーカーKAKIのショールームにあったモルソー社製薪ストーブだった。

その日は、冷たい雨の降る中、KAKI主催の自転車レースが行われ、ゴールが粟巣野だった。僕はそのレースで優勝した。そして優勝カップとして白い磁器壺を渡された。
「2位以下の選手が賞品として自転車関係のパーツ品々を頂戴しているのに、何で1位の賞品がこんな骨壼みたいな骨董品?」正直ヤレヤレʅ(◞‿◟)ʃ 全く興味無かった。少々意気消沈の中、モルソー薪ストーブの火を眺めていた。当時、薪ストーブにも僕は全く興味が無かった。

だけどそのレースを機会にKAKIと親しくなり、自転車トレーニング中に粟巣野KAKIの作業場を度々訪れるようになった。当時の作業場にはブラージャというメーカーの蒸気機関車のようなドデカい薪ストーブがあって、その傍でコーヒーを飲ませてもらった。いつしか僕は薪ストーブに惹かれていったわけだ。

さてさて、それからおよそ35年経過した。もしもその時賞品として自転車の高級タイヤやヘルメットなど垂涎の品々をゲットしてたとしたら、今頃僕の手元には何も残っていなかっただろう。

その骨壼みたいな白磁は、現在、里山の花々を飾る器として我が家でとても活躍してくれている。ちなみに白磁の製作者は石川欣也。現在カナダ・ケベック州に在住し陶芸活動をしておられる。カナダも薪ストーブの本場。

最後の最後に残るのが、ホンモノ。
最後の最後に残るのが、骨壼。

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