One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 手作りカヌー by T2018/07/14

手作りカヌー
写真は20年以上も前に自分で作ったカナディアンカヌーです。親戚の建具屋さんに障子戸の組子材のような細長い材を何本も加工してもらい、それを型枠に合わせて貼り付けていきました。カヌーの原型が出来たところで型枠を外し、FRP(繊維強化プラスチック)で固めて作りました。

何を隠そうこのカヌーはたった一度しか浮かべたことがありません。水の漏れた箇所は再びFRPで補修したのですが、どうも乗り心地が良くなく、仕上がりの曲線もイマイチなので、それ以来ガレージ上に上げたままです。

正確に言うと、このカヌーを作った時、この家はまだ新築されていませんでした。カヌーでウォーミングアップしてから今度は家をハンドメイドしようと考えていました。

カヌーの失敗から大切なことを学びました。それはハンドメイドが必ずしも最良とは限らないということです。

家の新築のような一大事で総合的協働作業の場合、施主が主体的に指示や選択、管理等を行うことが重要なのであって、実際に作る人は経験も有り道具機械類も所有している職人さんにアウトソーシングしても良いのではないかと思ったわけです。

当然、家の外壁塗装や断熱材詰め作業など自分達夫婦でできるところは最大限行いました。漆喰の壁塗りもやってみましたが全くダメで壁屋さんにお願いしました。

ハンドメイド云々よりも、最終的に新築の責任は自分(施主)が全て持つ!という気概が最も大切なのではないでしょうか。家普請にしろ人生にしろ、他人に責任を丸投げ依存しないという気概です。カヌー作りのおかげで学ばせてもらいました。

それ以来、我が家を建ててくださった宮田建築さんとは、今でもお世話になっており、細々とした補修等もお願いしています。

■ 軒の効用 by T2018/07/07

南東側の軒
大雨が降っています。日本は雨の多い地域です。よって古来から日本人は、極力建物の軒を出して、外壁に雨がかかるのを防いできました。

私達が家を新築する際、わざわざ足を運んでまでも参考にした奈良斑鳩の法隆寺は、重い瓦屋根であるにもかかわらず軒を出していました。大陸の外来文化であった仏教が日本に伝来した飛鳥時代。先人たちは、外来文化をそのまま真似るのではなく、日本の風土に合致した新たな文化を築き上げてくれました。中国における仏教建築と日本の法隆寺建築を比較すれば一目瞭然です。そんな古代人から学び、我が家も極力軒を出すことにしました。本当に正解でした。

写真は我が家の南東側です。杉板下見張りの外壁から軒の先端まで水平距離で1メートル以上軒が出ています。そのおかげで大雨注意報発令の雨が降っていますが、外壁は濡れていません。

軒には雨樋を設置していないので雨だれが直下の側溝に落ちます。よって風が吹くとデッキの外側は少し濡れますが、重要なデッキ根元は濡れていません。また降雨の中でも一階の扉を開けておくことができます。

我が家の屋根は、重い瓦屋根ではなく軽妙なステンレス屋根なので、軒を出し易かったです。単純に簡素な軒支え材で強度を持たせました。

軒が出ることで真夏の上からの太陽光線が遮られますが、冬は斜めからの光線のため、軒に邪魔されず室内に暖かな光が差し込みます。北陸の冬は太陽の光がとても貴重です。

新築当初から数回行われてきた外壁のペンキ塗りは、夫婦2人で全て行ってきましたが、軒のおかげで外壁が保護されているので、次の再塗装までの期間を長くとることができています。将来、高齢になって自力塗装ができなくなっても20年くらいはそのままで構造的に大丈夫でしょう。退色は否めませんが、代わりに枯淡古風な色合いの外壁を楽しみたいと思っています。そのために周囲に人工素材を使わず自然な調和を保つことに今から心がけています。人工素材には侘び寂びが感じられないからです。

軒を出すことにも弱点があります。それは強風です。風対策として我が家では雑木を中心とした屋敷林を育てています。コナラ、カシ、ケヤキ、トチ、カツラ、コブシ、ヤマボウシ、シイ、タブ・・雑木の木陰も外壁保護になります。雑木林に野鳥たちも雨やどりしてくれます。生き物たちはみんな助け合って生きています。

雨降りの日には、ただ濡れるだけの人でなく、雨を感じる人になりたいです。ボブのように。

■ 家のコレステロール除去 by T2018/06/18

我が家では毎年、5月の煙突掃除に引き続き、6月は排水管内水洗浄の時期です。両作業共に夫婦二入で行います。

キッチンからの排水管内には1年間でラード状になった油性汚れが付着します。まるで血管に付着した悪玉コレステロールのようです。新築後7年程して一度排水管がつまり水が流れなくなりました。その時、新築の際にお願いした配管業者に、先端をつぶして水が吹き出すように加工した硬めのホースで排水管内を水洗浄してもらいました。そのホースは私たちが譲り受け、それ以降、水作業の気持ちの良い毎年6月に自分たちで作業することにしました。

風呂等の排水管

キッチン等の排水管

写真に見られるように、我が家のコンクリート基礎は立ち上げが約2メートルあり、基礎内で起立することができ、給排水管は大人の眼の高さにあります。よって極めて容易に作業できるというわけです。床をはぐったり、基礎内をほふく前進する必要がありません。

メンテナンスのしやすい家作りはとても重要だと改めて認識しました。



■ 美しいフォルム by M2018/05/06

庭の植物を見ていると本当に美しいと思います。葉や花弁が描く曲線は計算され尽くされているように感じます。自然の中で生きていくにはある種の合理性が宿っているのでしょう。

植物に宿る…

一方で天野さんが設計された我が家、bue-dueの中村さんが製作した家具、お気に入りのインテリアにも、植物を見ている時同様の美しさを感じることがあります。何かしらの共通点があるのではないかと思います。

人工物に宿る…

美しいフォルムに囲まれていると心が本当に安らぎます。休日に家から離れられないのは、心の平穏を乱したくないからなのかもしれません。


■ 死ぬまで焚き木を背負って勉強 by T2018/05/05

死ぬまで勉強、死ぬまで再塗装
空気の乾燥し過ごしやすい初夏のこの時季、煙突掃除も終了すれば、今度は家の塗装に最適の季節です。

新築時から我が家の外壁塗装は全て私達夫婦2人で行ってきました。我が家の使用してきた塗料は、和信化学のガードラックアクアという水性塗料です。新築時に妻が富山県の木材試験場で収集してきた情報から選択しました。

最近、塗料には浸透性の塗料と皮膜を作る塗料があることを知りました。ガードラックアクアはその中間の半造膜塗料です。

皮膜タイプの塗料の欠点は、古くなった塗装面に剥離が起きやすいことです。剥離が起こり始めた面に上からいくら再塗装しても直ぐに剥がれてしまいます。それは金属面の錆の上にいくら再塗装してもダメなのとよく似ています。剥離を十分にスクラッパーで剥がしてから再塗装する必要があり、それがひと仕事な訳です。

築18年で再塗装も含めて計4回の外壁塗装を行なってきましたが、現在のところ目立った剥離が生じている箇所は見当たりません。しかし今後、生じるかもしれません。

スクラッパーでの剥がし作業、不織研磨布での磨き作業など、いくら年齢を重ねても日々新たなことの勉強です。それがとても楽しい。

「若い人は新たなことが頭に入りやすいけど、歳をとったらダメ」と言う人がいます。僕はそう思いません。何故若い学生時代には知識等新たなことの吸収が良かったかに見えるかは、学生時代は勉強さえしていれば文句が言われなかったからです。大人になるといろいろな責任が生じてきて日々雑事に追われ、勉強に集中できないから知識の吸収が悪くなったように見えるのです。

どれだけ年齢を重ねても、新たな学びに楽しさと喜びを見出し続ける限り、成長に衰えはないと僕は思っています。

焚き木を背負いながら読書する二宮尊徳の像は、小学生ではなく熟年者に訴えているかに僕には思えます。

■ 家づくりのスタートは? by T2018/04/19

初めて届いた薪
仕事からの帰宅ランニングの途中、煙突の突き出た新築の家の前を通りました。その時ふと昔のことを思い出しました。

我が家を建てる土地を購入してから数年間は、雑木や熊笹などの伐採、野菜づくりをしながらの土地管理、キットの道具小屋作りをしながら家の建築資金を貯めていました。

1999年、コンクリート基礎工事は寒い時期が良いとのことで、秋に丁張りを開始した頃、我が家の敷地に薪用のコナラ原木5トンが運ばれてきました。家の土台や柱など建材が運ばれる半年以上も前です。即ち我が家の家づくりのスタートは薪作りから始まったということが言えるでしょう。
(1999年晩秋から2000年来春にかけてコンクリート基礎をしっかりと固め、梅雨明けと同時に棟上げをしたので、地鎮祭から棟上式まで約10ヶ月間ありました。この間に薪作りをしていたということです。)

家とは寝に帰る場所だという人がいます。布団に潜ればいいから寝室に暖房はいらないと言う人もいました。でも僕はそう思いません。家とは暖をとる場所、心身を保温し生命を繋いでいく場所だと思っています。だから家という箱物以上にまず熱源を重要視しました。薪ストーブという道具以上に薪という燃料を重要視しました。

あなたにとって家とは何ですか?
家を建てるという行為の意味は何でしょうか?

■ NEXT PROJECT進捗状況 by M2018/04/17

デッキデザイン概要
デッキの増設について、記事にしたのが3月4日でした。
http://onesway.asablo.jp/blog/2018/03/04/8797789

写真は、打ち合わせを受け、3月末に設計士の天野さんからいただいたデザインの概要です。それから3週間ほど経ったのですが、デザイン概要をいただいたきりになっています。その要因は…

他のことに時間とエネルギーが割かれ、デッキのことが後回しになっていることにつきます。

この後もアレコレと予定があり、次のステップに移れるのは5月下旬になりそうです。でも、私達は焦りも憤りもありません。次の冬になる前にできていればベスト、別に年をまたいでも死ぬわけでないことだからでしょうか。

大工さんの都合もありますし、急がず慌てず、でも着実にプロジェクトが進行するように行動することとします。

■ 隔世の感 by M2018/03/28

苦労して手に入れたランプシェードの一つ
写真はトイレの照明です。
アンティークのフリルガラスシェードです。今はインターネットで比較的容易に見つけることができますが、私たちが家づくりを考え始めた20数年前には考えられなかったことです。

まだ、土地も見つからず、もちろん家の設計図もない中でランプシェードを探していました。アンティークショップや蚤の市を周り、比較的安価で気に入ったランプシェードを少しづつ集めていました。その一つをトイレに使っています。

シェードだけでは使えませんので、ホルダーを探すのにも一苦労でした。結局、東急ハンズで揃えましたが…。

この20年でインターネット環境は飛躍的に進歩しました。今の時代に家を建てたら、情報収集は容易でしょうし、欲しいものも手に入りやすいことでしょう。

しかし、苦労した故、大切にできることもあるようにも思います。どちらが良いかは、簡単には断言できませんね。

■ 見せ場としての階段 by T2018/03/14

着用していたジャケットやパジャマなどを直ぐにタンスにしまうには抵抗があります。かといって脱ぎ捨てておくこともできません。皆さんはどうやっていますか?
鴨居にハンガーを掛けたりしますか?でもハンガーがちょっとしたことで落ちませんか?

我が家では寝室上のロフトに上がる階段を作ってもらった際、宮田建築さんに、踏み板の後ろにポールをはめ込んでもらいました。このポールにハンガーをかけると落ちません。デッドスペースである階段下を有効活用できました。

階段下にポールを

毎朝ベッドからベッドパットやシーツをあげた際も踏み板にかけて置きます。ロフト階段はそんなに頻繁に利用しないので、夜にベッドメイキングするまでそのまま掛けておきます。

階段にシーツ

最近の新築住宅では、既成の階段を取り付ける場合が多くなっているようですが、大工さんに階段を手作りしてもらうのはいかがですか?階段は使う人にも大工さんにとっても見せ場になりますよ。



■ 3人寄れば・・ by T2018/03/05

デッキ現状
昨日妻が記事にしましたが、家作りが再開されました。話し合い、知恵を絞り、勉強しながら作り続ける。その過程がとても楽しい。当然、何かが作り上がった後も楽しい。家作りは楽しまなければもったいないです。

楽しくより良いものを作り上げるコツは、楽しく話し合うこと。決して人任せにしたり、自分の考えを押し付けないこと。ブレーンストーミングの原理を持ち出すまでもなく、集団に独裁者やカリスマ的なリーダーが存在すると、集団の生産性・創造性が低下します。肩書きや専門家に丸投げしないこと。逆に非専門家の意見を頭から否定・軽蔑しないこと。

尊客の前では犬をも叱せず。 孔子

来客のいる前では身内の者を怒鳴りつけ恥をかかせてはいけない。たとえその身内が飼い犬だったとしても。それが仁(思いやり)の心である、と孔子は述べています。

今回の話し合いにて、建築の専門家である天野氏は、非専門家の妻の意見に、「それ、いいね!」と言われることが何度かありました。自分は専門家であるといった強引さのないところが、僕は好きです。

何かを作り上げていくということは、意見を言い易い雰囲気を作り上げていくことだと思います。1人よりも3人寄れば文殊の知恵。