One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 長いお付き合い by T2021/11/26

VOVLO V70 2000年式
先日、ブログ(2021/11/15の記事)を読んでくれた友人からEメールをいただき、クルマ長持ちの秘訣を教えてほしいとのこと。

モノ、特に機械モノは必ず壊れます。修理しなければなりません。修理し続けるか否か・・長持ちの秘訣かどうか分かりませんが、秘訣とは、人間側の使い続けるというモチベーションの大きさに依存している気がします。

長く使いたい気持ちよりも、新しいモノに買い替えたいという気持ちが大きくなれば、まだ使えても廃棄・新調するかも知れません。そこにはモノ自体の寿命という要素は存在せず、モノを使う人間側の問題になってくると考えます。

ところで、あるフランス人男性の話をします。彼は知人に「あなたは何故今のパートナーと結婚し、そして何故今でも夫婦関係を続けているのですか?」と質問されたそうです。彼はこう応えました。「その理由は、僕の妻は僕の妻だからです。そうとしか答えられません。結婚当初においては、可愛い女性だとか、賢い女性だとか、具体的理由があったでしょう。じゃあ、もっと可愛い女性やもっと賢い女性が現れたならば、今の妻と別れて別の女性と結婚するのか?と尋ねられれば、今の僕はそうしないでしょう。今の妻は一人の女性であると同時に、数十年一緒に暮らした二人の時間というか歴史を含んだ女性です。そんな女性は世界を探しても代わりはどこにも存在しない。唯一の存在だからです。」

人間とモノとを同じように考えることはできないかも知れません。しかし、時と場合によっては、モノも人間と同様、実存的存在になり得ると僕は考えます。

クルマを購入した時は、大量生産された商品の一つに過ぎなかったでしょう。代わりのクルマはたくさん存在したでしょう。しかし、長い年月を経ることによって、所有する一台のクルマが、その背後に関係性の歴史を含んだ唯一無二の実存的存在になってしまったならば、そのクルマを長く使う秘訣云々というよりも、長く使わないではいられないような気持ちになるのが自然かも知れません。

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