One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 持続可能な冬剪定 by T2021/12/04

落葉樹
庭の落葉樹の剪定は寒い時期が適しています。厳冬期を除き来年3月頃まで行います。この時期は虫に悩まされることなく作業がはかどります。

剪定した幹枝は、なるべく薪ストーブの燃料にしています。末端の枝葉は、これまで積んでゆっくり自然に循環するのを待つだけでしたが、これからはちがいます。

というのは先月、金山里山の会がチッパー機を購入したからです。チッパー機で枝葉を粉砕し、腐葉土の材料にして菜園に撒く予定です。

このことにより、剪定した幹枝葉すべて、持続可能な里山生活に活用することができる。即ち、有料で焼却施設に搬入する必要もなく、反対に菜園の土も良くなり暖房エネルギーにも利用することができ、とても有難いことです。

焼却施設で大量に一気に燃やすのに比べて、チッパーで粉砕した木質チップは、ゆっくり分解されるため二酸化炭素放出もゆっくり。その間に剪定された樹木が再び成長するのでカーボンニュートラル。持続可能な冬剪定というわけです。

■ 炭スコ型アルミスコップ by T2021/11/18

炭スコ型アルミスコップ
昨シーズン、20年使用した雪かき用アルミスコップが破損しました。シーズン終了間近だったので、既にホームセンターには売り切れ。今年シーズン直前の、店頭にスコップが並ぶと同時に購入しました。

雪かきには掬い部の大きな炭スコップ型が最適。アルミ製だと軽量なので更に最適です。樹脂製の雪かきスコップと併用しています。

雪かき専用のスコップは冬場だけの使用になるために、大半の期間は収納されたまま。雪の無い季節も活用できれば有用性が増します。どこかで活用できないものか?と思いきや、酪農家が使用していました。

そうです。堆肥や腐葉土の切り返し作業に適しています。泥や砂利と違って堆肥や腐葉土は軽いのでアルミ製大掬いのスコップが適しています。重たい金象印の鉄スコップを使うよりも楽チンです。しかもアルミ製なので錆びにくい。

今シーズンからは、炭スコ型アルミスコップは、冬季以外もベースメントに収納されず、通年薪小屋横の道具置き場に並ぶことでしょう。

■ 落ち葉の絨毯 by T2021/10/25

落ち葉の絨毯
秋といえば紅葉と落葉。紅葉を美しいと言う人はたくさんいます。では落葉は?あなたは落葉をどう感じますか?

降り積もった落ち葉の絨毯を歩くと、サクサク乾いた心地良い音がします。手で揉むと粉々になります。

粉々になったからといって「マイクロ落ち葉」問題にはなりません。プラスチックと異なり、落ち葉は微生物の活動によって土に還っていきます。

落ち葉が雨樋を詰まらせるので厄介だと言う人もいます。僕だったらそもそもプラスチック製の雨樋を設置しないことを選びます。廃棄処理に困る雨樋と自然に腐葉土と化す落ち葉、あなたはどちらを美しいと思いますか?

落ち葉の掃き掃除が大変と言う人もいます。僕だったら落ち葉の絨毯が絵になる庭を創ります。それは簡単なこと。庭を小賢しく作り込まず、庭を土のままにしておけば良いのです。落ち葉は土と仲良しですが、コンクリートやアスファルトとは相性が悪いみたいです。

落葉した庭をステキだと感じる人。そんなあなたとはお友だちになれそうです。

■ 自宅でCO2吸収 by T2021/10/23

CO2吸収
富山県砺波市は散居村で有名。その屋敷林をカイニョと呼びますが、カイニョ林がどのくらいの二酸化炭素(CO2)を吸収するかを、砺波カイニョ倶楽部のメンバーが算定しました。

結果は、カイニョ林1戸分で平均家庭16戸分のCO2を吸収。調査したカイニョ林は約250本の樹木と約350本の植物。川崎市の環境団体が作成した「大気浄化植樹マニュアル」の基準でCO2吸収量を算定。詳細は2017年8月7日付けの北日本新聞記事を読んで下さい。

ところで、我が家の屋敷林は植樹したものが13年しか経過していないので立派なカイニョには未だ及びません。しかし元々自生していた樹木を加えると、本数レベルでは上記の事例に引けを取らないので、数年後には同レベルほどのCO2吸収量になってくれるものと目論んでいます。また屋敷林が成長すれば吸収量のみならず樹木本体自身が炭素を貯蔵してくれます。

我が家の暮らしを見るに、ガソリンやプロパンガスのみならず薪に関しても、燃やせばCO2を排出します。どれだけ無駄な燃焼を削減してもCO2排出をゼロにすることは不可能。僕が呼吸するだけでCO2を出すわけですから、人間が生存する限りCO2が出ます。

「究極のエコは人類の消滅なのだから、環境エコ活動は無意味」と結論づける人々がいます。でもそういった全か無か(100かゼロか)のような極論主義者には反対です。極論主義者は何かと理屈をつけて努力を回避しようとしている安易主義者に僕には見えるからです。

たとえ完璧でないにしても、そしてたった一人の活動でも、出来うる限り抑制する努力は可能です。自分で排出したCO2は自分で(自宅の庭で)回収する。いっそうガーデニングに力が入ります。

■ 石積みに石蕗 by T2021/10/19

石積みに石蕗
石蕗(ツワブキ)の思い出は、10年以上も前に訪れた沖縄県本島の平和祈念公園にて咲いていたツワブキ。石垣に沿って鮮やかな黄色い花を見事に咲かせていました。

海岸沿いの崖や岩場に自生するというツワブキに、石のある風景は不思議と馴染みます。

我が家のツワブキも数カ所に点在していますが、何故か石積み沿いのツワブキが最も元気です。

石積みは石の癖組み。適材適所。ツワブキはどうやら自分に適した場所を見つけたようです。

■ 余らぬやう 不足なきやう by T2021/10/03

緑の庭
昨日10月1日、タバコの値上げが行われました。何と!一箱600円台になったそうです。その内300円以上が税金です。

最近は嫌煙傾向の強い時代ですが、それは煙が目に見えるモノだからでしょう。とにかく目に見えるものは目立ちます。ポイ捨てされた吸い殻もよく目立つ。

それに対して、税金は目に見えない。意識されにくい。だから、たくさん税金を負担してくれているということで愛煙家に感謝する人はほとんどいません。

でも、喫煙者は傾向として健康を害すリスクが高いそうですので、傾向として病気になり医療保険制度を圧迫しているとすれば、その弊害も目に見えません。

総じて見るに、喫煙者は身体を犠牲にして多くの税を納めると同時に、あまり喫煙による患者が増えると財政を圧迫するということでしょうか。もしも徳川家康(もしくは本多正信)ならば「この世をば、喫煙者を生かさぬよう殺さぬよう」と命ずるかもしれません。

とにかくも、人間は傾向として目に見えるものに強く影響を受けます。メラビアンの法則を引き出すまでもなく、人間は視覚優位な生き物のようです。

例えば、菜園や庭の雑草。見えると気になります。でもその雑草が光合成をして二酸化炭素を吸収したり、根が土を柔らかくしたり、枯れ草が土地を肥していることにはあまり意識されません。

目に見えないものを意識する姿勢は、思考を柔軟にしてくれると僕は考えます。柔らかい頭で、雑草と協力して、でもあまり雑草が伸びるとそれも問題ですので、雑草を「力の余らぬやう、不足なきやう、治むること道なり。」

■ ぬばたま by T2021/09/27

ぬばたま(ヒオウギの種)
ぬばたまの 夜の更け行けば 久木生ふる 清き川原に 千鳥しば鳴く
万葉集 山部赤人(やまべのあかひと)

「ぬばたま」とはヒオウギの種子のこと。黒い色をしていることから、夜や黒髪など黒いものにかかる枕詞です。

義母から頂いた我が家のヒオウギも黒い種をつけました。ヒオウギは宿根草ですが、種でも増えています。とても丈夫です。

「久木(ひさぎ)」とは、アカメガシワの樹木のこと。我が家では、土地を購入した当初から現在に至るまで、清水流れる日当たりの良い場所に数本の久木が自生しています。アカメガシワは辺縁植物(マント植物)で、中程度の高さで雑木林の縁を守っています。

屋敷林の雑木も成長して、野鳥が頻繁に訪れてくれるようになりました。山部赤人の和歌のように、良い縁起をもたらしてくれることを願います。

■ マル by T2021/09/20

脱皮したヘビの旧皮
庭で草刈り機をかけていると、脱皮したヘビの旧皮を発見!長さを測ると何と140cmもありました。

この長さだとマムシではありません。シマヘビもしくはアオダイショウでしょう。

シマヘビやアオダイショウは無毒のヘビ。本当かどうか分かりませんが、シマヘビやアオダイショウのいる場所にはマムシはいない、という話を聞いたことがあります。もし本当だったらシマヘビやアオダイショウを大切にしないと。マムシは毒ヘビで危険ですから。

ヘビは神様の使い。ネズミなどを捕獲してくれ家を守ってくれます。発見した時はドキッとしますが仲良くしないと。ヘビに大きなマルを与えましょう。

■ 付け焼き刃でも身を助けることがある by T2021/09/17

紅葉の紅葉
先日、実母から「庭のモミジがシダレヤナギになっている。」という訳の分からない電話があった。要はモミジを剪定して欲しいということであろう。

実家へ行ってみると、確かにモミジは千手観音のようだった。2時間ほど剪定作業をして、一応モミジはモミジのようになった。

と書けば数行の文章で終わってしまうエピソードだが、これを実際に行うとなると、数々のハードルがある。当然、僕のような剪定技術の未熟さは大きなハードルであるが、ここでは割愛しよう。ここでは剪定技術にたどり着く以前の話をする。

先ず剪定鋏や剪定鋸が常備してある必要がある。そして何より剪定梯子やヘルメットがあること。まあここまでは大したことじゃない。問題はたくさん出る剪定枝を運び出すための車両(軽トラックなど)があること。そして最高のハードルは、剪定廃棄枝をサッサと庭から搬出し、それを捨てたり処理したりする場所や手段があること。専門業者に委託し有料焼却施設に持っていくと廃棄処理費だけでも結構の出費だ。

里山で暮らすということは、樹木と身近に生きるということ。自然とそう成らざるをえない。稚拙ながらも里山で鍛えられた付け焼き刃が身(身内)を助けることになったとしたならば、里山に感謝せねばならない。

■ 忘己利他 by T2021/09/12

忘己利他
庭の樹木が大きくなるにつれて、野鳥が窓辺近くの枝にも羽を休めるようになってきました。この家は安全だと野鳥たちが認識してくれるようになったとしたならば、嬉しいことです。

先日、窓辺近くの枝に、じっとして動かないシロハラと思しき野鳥がいました。怪我でもしたのでしょうか、5分近く動かずにいました。すると、もう一羽が餌を咥えて飛来、口移しで餌を与えていました。そんな餌のやり取りを数回行っていました。

何と素敵な光景でしょう!これ以上下手なコメントは不要です。