One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ ブログを開設しました!2016/12/27

玄関アプローチ

One's Wayのブログを開設しました。


ヘンリー・デイヴィッド・ソローをこよなく愛す私たちが、里山暮らしを始めて丸16年が経ちました。結婚直後から土地探しに5年、構想を練りながら新築資金を蓄えるのに5年、計10年を費やし、21世紀の開始と同時に念願の薪ストーブが似合う場所に家を構えることができました。


家づくりの過程などを振り返りながら、里山暮らしのあれこれ、例えば、自転車、菜園、ガーデニング、ランニング、料理、旅のことなどを綴りたいと思います。


あわせてウエブサイトOne's Way -それぞれのあたりまえ -も2017年1月1日に開設。


http://www.ne.jp/asahi/ones/way/


こちらにも遊びにいらしてください。お待ちしています。

■ 薪が集まる! …by M2016/12/28

薪棚と自転車
朝の冷え込みが堪える季節になってきました。霜が降りるほど冷え込む日もあります。冷え込んだ日は薪ストーブを早朝から焚いても、室内が温まるのに時間がかかります。

ところで、薪を大切に焚いても寒い日の消費量は半端じゃありません。日に日に減る薪棚を眺める日が続いていました。そんな折、ご近所の方から薪になる雑木を頂戴しました。

先週いただいた原木を夫が週末に薪割りをして棚に積んでくれました。片付いてホッとしたところに、また新たに薪になる木をいただきました。

山を所有していらっしゃるご近所の方には感謝してもしきれません。嬉しいことです。

■ 背景画像の写真について、あれこれ …by M2016/12/29

小径に自転車
夫の趣味は自転車です。2013年から2014年にかけて、月刊New Cyclingに記事を度々投稿していました。

2013年11月号に『One's Way」と題した作品が掲載されました。その作品のトップに使用された写真を背景画像に使いました。

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わが家One's Wayから車の通る公道に沿って、雑木並木の小径を整備中。小径は自転車および歩行者はもちろん、鳥や動物たちの道でもある。

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■ 今年も白鳥が飛来! …by M2016/12/30

石畑池の白鳥
私たちがこの里山の土地を買い求めた直後、1995年から1996年にかけての冬に初めて白鳥が家の側の池、石畑池に飛来したとのことです。

それから22回目のこの冬も白鳥がやって来てくれました。

今年はつい最近まで池の土砂のしゅんせつ工事をしていたので、飛来をあきらめていたのですが、昨日、今日は朝夕、白鳥の姿をみることができました。

早朝、散歩をした際には11羽を確認できました。このまま春まで、石畑池で羽を休めてくれることを願っています。

■ Slow,Small,Simpleな家づくり(プロローグ)土地探し編2016/12/31

1997年夏 開墾中
2002年9月に開催された、富山建築士会主催のオープンハウスに協力した際にまとめた文章を一部修正して掲載します。

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Our House In Green Valley(蒼い谷の家)
Slow(ゆっくり)Small(小さく)Simple(簡素に)

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「どこに行けるかでなく、どこにいるか」

注:大学のクラス会報(2001.June)に掲載したもので、里山に住み始めて5ヶ月の心境を綴っています。


不動産広告のうたい文句「駅まで徒歩○分」。

10年前、私たちの土地探しは、そのようなうたい文句とは無縁の条件から始まりました。

たった2つの条件。
一つは、薪ストーブを焚ける場所であること。
二つめは、畑ができること。

つまり、家を建てても畑ができるスペースが残り、隣家との距離がある程度保たれることでした。さらに夫には、薪ストーブが絵になる場所という条件があったのですが…。

そのような場所を知っていそうな知人に声をかけ、私たちは休日になると県内のめぼしそうな場所に出かけ歩き回りました。

そんな折り、家具作りをしている知人が工房周辺の空き地を貸してくださるという話が舞い込みました。小さなスキー場の麓の土地で、ヨーロッパカントリー調の家具を作っていらっしゃる彼の暮らしは私たちの憧れでした。数千坪の土地に、工房・ショールーム・そして彼と彼の兄弟そして彼の仲間の家族が住む家が点在する、その一角にこないかという話でした。もちろんすべての建物で薪ストーブが焚かれていました。私たちは迷うことなくOKの返事をし、土地の整備が始まりました。

その夏の休日は片道1時間かけてその地に通いました。チェーンソーで雑木を切り倒し、鎌で下草を刈りました。その夏は全国各地で水不足になるなど猛暑の年でしたが、そこでの暮らしを思い描けば、少々の暑さは全く苦になりませんでした。

そして秋。住宅や店舗のデザインの仕事も手がけるその知人がわが家の設計図を描いてくださいました。工事のための土砂も入れました。来春には着工のはずでした。

しかし、冬に入り、私たちは大きな落とし穴に気づきました。雪のことでした。その地域の雪の降り方が半端でないことは、以前から知っていました。一晩に1メートルもの雪が積もることも。しかし、そのことを冬になるまで忘れていました。

私たちはサラリーマン。生活のために街へ稼ぎに出なければいけません。その土地で暮らすことは不可能に近いことに気づきました。

再び、土地探しが始まりました。
滑川市・立山町・大山町・大沢野町・婦中町・八尾町・砺波市・井口村・城端町etc. とにかく県内中を探し歩きました。なぜかこの中に小杉町(以前も今も住んでいる町)と大門町(私の実家がある町)は入っていませんでした。めぼしい土地がありそうな町役場に相談にも行きました。空き地を見つけその持ち主を捜し出し、直接交渉に行ったこともありました。

土地を求めようとしたものの、仲介してくださった方に身元調査をされたことがありました。このときは、ショックと怒り、悲しみ、様々な感情が涌き起こりました。

4年の歳月が過ぎ私たちは疲れました。個人で土地探しをすることに限界を感じ始めました。その後の購入手続きのことも含め、世間を知らない私たちだけで行うことにも不安を覚え、作戦を変更することに。不動産屋を回ることにしました。

しかし、ここでも苦戦を強いられました。不動産屋では、私たちが求める条件に合うような土地を扱っていないことを知りました。

土地探しを初めて5年が過ぎました。

コンビニエンスストアには滅多に行かない私たちが、コンビニエンスストアに入ったのです。理由は覚えていません。コンビニエンスストアで住宅情報誌が目にとまりました。土地や家を探している多くの人が最初にとるであろう行動を私たちはこの時初めてとったのです。

土地と書かれたページをめくると「小杉町□□  △△坪・○○万円・地目 田」の文字が目に飛び込みました。その場所の風景がありありと目に浮かびましだ。

結婚当初、時々サイクリングをしたときに通った場所。谷が開け河岸段丘の土地に水田、高台には畑が広がる里山。

予算的には難しかったのですが即、不動産屋さんに連絡を取りました。案内された土地は私たちが思い描いた場所から少し離れていました。幹線道路に面していることも気に入りませんでした。ただ、その不動産屋さんはこれまでの不動産屋さんとは違っていました。私たちが求める条件を100%理解してくださいました。そして、売ってもらえる土地を探してくださったのです。その一つが今の土地です。幸いに、幹線道路からはずれたことで、金額的にも私たちに買えそうな額でした。

地球の3割を占める陸。その内、人間が住める場所というのはどのくらいあるのでしょうか。

そのほんの一部が日本の法律上、自分たちのものになりました。これが、必然なのか偶然なのかわかりません。一つだけ確かなことは、私はここが気に入っているということです。

近くに農業用のため池がありますが、そこに私たちが土地を手にした冬から白鳥が訪れるようになりました。今年の冬は、30数羽が越冬しました。家の窓からは、池に浮かぶ白鳥の姿や飛行の練習の様子も見ることができました。

雪が解けると、敷地内にはフキノトウが顔を出し、続いて、ミツバ・セリ・ワラビ・ノビル・タラの芽。次々と山菜が採れました。この春、山椒の木も見つけました。

そして夏。本番はこれからですが、快適に過ごすことができる予感がします。標高は50メートルもないのに、暑い日は街との気温差が5℃近くあります。土と植物の力は偉大であることを実感しています。今朝など寒くて思わず布団をひっぱりだしました。

「どこに行けるかでなく、どこにいるか」
これは土地を探し始めるときに夫の口から出た言葉です。この土地は、駅まで8km。小学校まで4km。一番近いスーパーマーケットまで6km。病院も6km。便利な場所とは決して言えません。通勤のためには以前より30分早く家を出なければいけません。

が、今「ここにいること」に心の底から満足しています。