One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 菊花せんこう by T2019/07/11

菊花せんこう
夏の夜には蚊取り線香。最近は電気の蚊取り機が普及していますが、我が家ではやっぱり煙の香りが漂う蚊取り線香が夏の定番。

とはいうものの、どんなに蚊取り線香でも良いわけではありません。虫に悪いものだということは人間にも悪いはず。なるべく環境や人間に優しいモノを・・

というわけでわが家が選択しているモノは、りんねしゃ製造の「菊花せんこう」。

菊花せんこうは化学成分を一切使わず、天然の防虫菊、ハッカ、シソ科ハーブ等を原料としています。充分に蚊を寄せ付けません。

蚊に悩まされることなく、と同時に、健康に気持ち良く夏の夜を過ごしたいものです。

■ 雨安居(うあんご)_ by T2019/07/12

雨安居中の紫陽花
雨期は出歩かず修行に明け暮れる。雨安居(夏安居)とは仏教におけるしきたりです。

雨安居が解かれる、つまり梅雨が明けると今度は夏土用入りとなって土いじりは控える。すなわちこれから8月中旬までガーデニングはお休みモードとなります。ちなみに2019年の夏土用は7月20日から8月7日です。

冬野菜の畝も既に耕耘され、冬用の薪も全て割って薪小屋に積まれました。屋敷の雑木林も成長し野鳥たちが連日訪れてくれるようになって、しきりに枝上で何かついばんでいます。そのためか今年は毛虫の繁殖も抑えられています。我が家の庭では、未だかつて一度も夏の薬剤撒布を行なったことはありません。

里山に住み始めてもうすぐ20年。ようやく落ち着いた気分で雨安居に臨むことができつつあります。

■ 簡素は経済的、画一は非経済的 by T2019/07/13

妻のミキスト自転車
妻の自転車のタイヤチューブ交換を行いました。女性が乗降しやすいミキストタイプの自転車で、ホイールサイズも競技用自転車より小さめの650Aという規格サイズ。

650とはホイールの直径が(約)650センチということ。ランドナーと呼ばれる旅行用自転車は総じて650ですが、最近はめっきり650は見かけなくなってしまった。ちなみに競技用スポーツバイクは700。妻のように小柄な女性には700よりも650の方が乗りやすく身体とのバランスも良いのにね。

さて、このミキスト自転車はホイールからタイヤを外したりチューブを出したりする作業が容易です。なぜ容易かというとシンプルな構造だからです。チェンカバーや荷台などごちゃごちゃ付いておらず、スッキリしているから分解しやすい。

そもそも自転車の美しさとは簡素美であり機能美。簡素で機能的であればあるほど手入れしやすいし磨き掃除もしやすい。手入れや磨き掃除がしやすいと益々美しさに磨きがかかるといった好循環というわけです。

ちなみに、僕は30年以上自分の自転車のパンク修理等を自分で行ってきましたが、巷に溢れる富山県中学校指定画一自転車に関しては、頼まれてもパンク修理をする気になれません。誰もが同じで横並びの画一的自転車なのに、構造の方は極めて複雑だからです。お店で数千円支払って修理してもらって下さい。

自転車、自転車ヘルメット、カバン、通学用外履き、学校内履き、制服、運動服・・画一的教育というものは構造的に費用が高くつくように仕組まれているようです。

ところで教育費の無償化って、こんな自転車についても無償化を目指すの?

■ 家具の耐用年数は? by M2019/07/14

お気に入りのソファ
今日の午後、修理に出したソファが4週間ぶりに我が家に帰ってくる予定です。18年前、この家に越してきて最初に購入した家具でした。

家を建てるにあたり、情報収集のために何度も訪れた東京新宿のOZONE。その3階、CONRANショップの入り口に展示してあったソファに一目惚れ。腰掛けたきりその場を動けなくなりました。

高価でしたが一生モノと思い切って購入して正解でした。そのソファの座り心地の良さは座った誰もに賞賛していただけました。また、何人もの子どもがソファでお昼寝をしてくれました。私もソファで居眠り…。

そのソファの脚が曲がっていることに気づき、修理となったのです。修理依頼をしてから何度かメールのやり取りをしたのちに搬出。修理額が決定して正式な修理依頼。相談から7週間かかりました。

その間、担当者の誠実な対応にCONRANショップで購入したことに間違いはなかったと再認識。気持ち良く修理をお願いできました。

結婚後、少しつづ買い揃えた家具。しかし、買い換えたものはありません。唯一、納得できるダイニングテーブルと椅子が手に入るまでのためにとホームセンターで購入した簡易的な折りたたみ式木製テーブルと椅子は寿命を全うし、塩炊きの燃料となりました。

我が家の家具の平均耐用年数は30年を超えることは確かです。

ソファも今後さらに大切に使用することで寿命は伸びるでしょう。清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入しましたが、毎日の満足度、整った修理体制、そして耐用年数を考えると飛び切り安い買い物だったのかもしれません。

■ 週末カントリーディナー by T2019/07/15


bue-due製ワイングラスラック

とある日の自宅での夕食に臨み、かの白洲次郎氏は妻の正子氏に「ノーネクタイで失礼。」と一言申し添えたそうである。犯罪に値するくらい余りにもカッコ良すぎる。

影響されやすい僕は、いつの頃からか日曜日の自宅夕食に際して、ネクタイ着用とまでいかなくとも襟の有る服で臨むようになった。「紳士は服装によって判断される。」これも白洲次郎氏の言葉である。「人は見かけで判断せよ。」これは僕の持論である。

普段は米飯食だが、日曜日は妻が焼いてくれたパンとテーブルワインの夕食が定番。天然酵母のパン種は知人に頂き、10年以上継承している。テーブルには妻が季節の花を庭から採ってきて生けてくれる。

自宅にある食材や菜園から収穫してくる野菜を使ったメニューなので、わざわざ人混みの買い物に行かない。だから陽の明るい大体17時ころから食事を始め、デザートコーヒーまでじっくり2時間程を要する。

ワインの栓を開け注ぐのは男性の仕事である。何故ならば、ここは女性に給仕してもらう商売飲み屋でなく自宅だからである。たとえテーブルワインやワンコイン・ワインであったとしても妻がテイスティングを行う。

デザートはたとえカップのアイスクリームであったとしても、マッシャーで器に盛り付けする。駄菓子カゴに入ったクッキーを添えることもある。普段マグカップで飲むことの多いコーヒーもソーサーに載せる。

何気ない日常において、特別上等な品を使うわけでもなく、しかしながら身の振る舞いと精神を僅かながらフォーマルに整え、メリハリのある人生を楽しむ、と言うか、条件の中で最大限人生を楽しもうという姿勢を形式的に儀礼的に持つ。

僕はカントリージェントルマンに憧れる。ジェントルマンとは紳士と訳されることが多いが、本来のジェントルマンには生活費を稼ぐために労働を必要としない上流階級の人間というニュアンスが含まれるそうである。現時点における僕の場合、ベーシックインカムはさておき、里山暮らしなので近くを流れる下条川という小川の上流階級だけは確かである。

写真 : 我が家のワイングラス・ラック。グラスを洗ってからシンク上で水切りができ、収納はそのまま食器棚へ移動。グラス内にホコリが溜まることが無い。家具職人の中村和生氏製作。
bue-due製ワイングラスラック

■ 映画「新聞記者」の上映館がない県 by M2019/07/16

チューリップの原種
写真は富山県の県花チューリップの原種です。

ところで、観たい新作映画が久しぶりに出てきました。話題になっている「新聞記者」です。この国の将来を考える上で非常に参考になりそうな内容のようです。早速上映館を調べたところ…

無いではないですか!富山県に。47都道府県で「新聞記者」の上映館がないのは、鳥取、高知を含め3県。何か共通点はあるのでしょうか?

シリアスな作品を好まない人が多いのかもしれません。とても残念なことです。

こんな県に誰がしたのでしょうか。私も含めた県民一人ひとりなのでしょうね。悲しみ、憤り、怒り…、様々な感情が湧いてきます。

他県よりひと月遅れでも構いません。映画「新聞記者」の上映を富山でも切に希望します。この願い、映画館に届け!

TOHOシネマズの問い合わせフォームはこちら↓
https://secure.okbiz.okwave.jp/tohocinemas/helpdesk?category_id=2&site_domain=default&safe=1
富山での上映要望を届けませんか!

※ 映画「新聞記者」の公式サイトはこちらです。
http://shimbunkisha.jp

■ 薬物依存から脱すれば by T2019/07/17


ヤブデマリの赤い実

庭の雑木林が成長して野鳥がよく訪れてくれるようになった。特に賑やかなのは早朝。僕は大抵5時に起床するのだが、その頃は既に大賑わい。

野鳥の声で目覚める。憧れていた暮らしが現実になった!

野鳥たちは赤い実を好む。だから赤い実をつける木々を大事にしてきた。ヤブデマリ、ナナカマド、ハゼノキ、ニシキギ、ソヨゴ、でもよく観察すると、他のいろいろな木々にも止まって何か頻りにつついている。ケムシを食べてくれているのか。確かに我が家ではアメシロの被害は一度も確認されていない。

こういう光景を眺めていると、今まで夏の薬剤散布をしないできて良かったとつくづく思う。

数年前、クスサン(クリケムシ)の大量発生を経験した。その時も薬剤散布することなく一匹一匹高枝鋏で取り除いた。その時に僕は学んだ。ケムシにかなり葉っぱを食べられても樹木は生き続けることを。確かに成長は遅くなるかもしれないが、よっぽどのことが無い限り枯れるまでには至らないことを。

そうなのだ。樹木を含め植物たちは与える寛容力を持ち、そして最後まで諦めない。クスリに頼らないことは、そんな植物たちの不屈の精神を信頼することである。反対に直ぐクスリに手を伸ばす者は不信感に苛まれている病人。クスリが新たな病人を作る。

そして信じる者には救いの手が差し伸べられる。それが野鳥たちの飛来。野鳥たちのネットワークはよく知っている。薬のかかっていない健康な虫や実の在り処を。

というわけで、巡り巡って、以下の結論に僕は達した。
「薬物依存から脱すれば、理想の目覚めを手に入れることができる。」

ヤブデマリの赤い実


■ お互い雑木林が住処 by T2019/07/18

クヌギのカブトムシ
庭の雑木林の中でクワガタやカブトムシを発見することが時々あります。彼らはコナラやクヌギといった雑木の樹液を好みます。

小学生だった頃、街中でクワガタを捕まえようとして、マツなどの庭木やスギ林に蜜を塗ったりしましたが、全く効果がありませんでした。大人になり雑木林の里山で暮らすようになって、ようやく合点がいきました。樹木なら何でも良いわけでなく好みの樹種があるということを。

先日、姪から「カブトムシが家に飛来したからどうにかしてほしい」という連絡を受けました。我が家に連れてきて庭のクヌギの幹に逃してやりました。

カブトムシの恩返しを期待して。

■ レッドモンスター計画、ひと段落 by M2019/07/19

延長したデッキ
写真は、最新のレッドモンスターです。延長したデッキの壁を下に3枚付け足しました。

10日前の記事の写真と比較してみると…
http://onesway.asablo.jp/blog/2019/07/10/9126727
夫も私も満足しています。

計画当初は小屋根がつくことになっていました。
http://onesway.asablo.jp/blog/2018/04/17/8828705

小屋根なしでしばらく過ごしたところ、壁のおかげで雨の吹き込みはほとんどなく小屋根の必要はないだろうということに。そして、小屋根とは別に壁の延長を決めました。

NEXT PROJECTとして記事にしたのが去年の3月でした。
http://onesway.asablo.jp/blog/2018/03/04/8797789
それから1年4ヶ月あまり。ようやくひと段落できました。

使い勝手は想像以上に素晴らしい!その要因の一つは物干し台。
http://onesway.asablo.jp/blog/2018/10/21/8979111
この大きさが延長したデッキにぴったりなのです。物干しを壁づけせずに済んだこともラッキー。嬉しい誤算。

次のプロジェクトは何になるのでしょうか?これまで同様、生活の中である日突然、降りてくるのでしょうね。

■ レッドモンスターとは by T2019/07/20

隙間は18㎜
昨日の記事で妻がレッドモンスターについて書いていました。
レッドモンスターとは昨日の記事を読まれた方にはお分かりの通り、新たに延長されたデッキの腰板のことです。

レッドモンスターの命名はグリーンモンスターから来ています。グリーンモンスターと聞けば野球ファンならピン!と反応するでしょう。何せ野球に全く興味の無い僕でも知っているのですから。

グリーンモンスターとはベースボール発祥の地アメリカメジャーリーグ最古の野球場(1912年〜)であるフェンウェイパーク球場のレフト側大壁のことです。フェンウェイパークはボストン・レッドソックスの本拠地です。木製座席や視界を遮るポールなども歴史の一部として大切に保存し、収容人数を拡大する改修工事にも反対運動が起こるほど、メジャーで最もチケットの入手困難な野球場です。つまりフェンウェイパークは小さくて古いが故に全米最高の人気を誇る野球場なのです。そのグリーンモンスターは常に野球誕生からその歴史を見続けてきました。

さて、我が家のレッドモンスターは歴史を大切にする我が家のシンボルとして、また野鳥たちが我が家を訪問する目印として、これからも我が家の行く末を見続けてくれることでしょう。

ここで、我が家のレッドモンスターのちょっとしたこだわりを1つだけ紹介しましょう。それは横方向に8枚貼られている赤い腰板の隙間幅についてです。

ピッチリ隙間をなくすのは通気性や強風対策として不利です。しかし間隔を広くすると間抜けになります。隙間幅をどれだけにするか宮田大工さんと一緒に考えました。そしてたどり着いた間隔が18㎜間隔でした。実はこの18㎜という幅は一般的な塗装用マスキングテープの幅なのです。

デッキとレッドモンスターを維持していくためには塗装を重ねる必要があります。塗装を重ねることは歴史を重ねていくことです。そのためにはマスキングテープを貼りやすくする必要があります。そして外見上間延びせずシックリくる間隔が18㎜なのでした。