■ ダイエットというより断食 by T ― 2018/12/22
富山県生協主催の電気ダイエットコンテスト(略称 : 電気ダイコン)における入賞の記事は、先日妻がブログに書いていました。
このコンテストは前年同時期と比較して今年どれだけ電気使用量を削減できたかで競われるものです。よって連覇することは極めて難しのですが、2007年と2008年を我が家は連覇しました。2009年には僕が頭髪を坊主にしてドライヤー使用を控えたにもかかわらず電気使用量を削減することができませんでした。
2009年から現在に至るまでの電気使用量はほとんど横ばいであったにもかかわらず、今年18,69%削減し5位入賞というのは驚きでした。妻が書いていたように今年の戦略としてトイレ便座シートの保温と温水を中断し冷たい便座と冷水ウォシュレットで9・10月を過ごしました。発熱のための消費電力は結構大きいですよ。
我が家の従来電気使用量は月平均で約100キロワットです。100を下回る月もあります。電気を使用する箇所は冷凍冷蔵庫と洗濯機と照明器具ぐらいです。僕に言わせれば健康で文化的な最低限度の生活レベルです。これ以上電気ダイエットするとなればもはやダイエットではなくボクサー並みの断食です。
もし来年の電気ダイコンにエントリーするとなれば、戦略として約一ヶ月間照明を消してロウソクとヘッドランプで夜を過ごさねばと夫婦で話していました。
とはいうものの、不思議にも僕には我慢しているという感覚がありません。むしろ便利でエネルギーの放逸な暮らしに戻ることが難しい感覚さえ覚えます。平たく言えば放逸な暮らしは全く面白みと刺激に欠けるということです。生きている手応えを希薄なものにしていく不安感さえ覚えます。簡素な暮らしのリアル充実感を知ってしまったらもう元には戻ることができないというのが正直なところです。
簡素な暮らしと貧しい暮らしは決定的に異なります。貧しさには選択の余地がなく他律的です。しかし簡素とはそれを主体的に選択している状態です。食料を手に入れることができないから断食するのではありません。断つことを主体的に選択するが故に断食なのです。
写真はダイニングテーブル上のペンダントライトPH4/3。冬至の暗い夜に浮かび上がる北欧デザインの灯りが大好きです。