One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

トマーティン・レガシー2020/09/27

2年前にスコットランドを旅した時、トマーティン蒸留所はレンタカーから眺めただけで通り過ぎてしまった。今にして思うと後悔している。その時私達は、歴史上重要な場所「カローデン古戦場」に急いでいたのだった。

スコットランド 「カローデン古戦場」

トマーティンとは、ゲール語で「ネズの木の生えた丘」を意味している。ネズの木は燃やす時煙があまり立たず、ウイスキーを密造するには最適の燃料。トマーティンの歴史は密造の歴史。そして何より密造の歴史はイングリッシュに対するスコッツの民の反骨不屈の歴史でもある。

トマーティン蒸溜所の近くにはカローデンの戦いに臨むジャコバイト達が別れの杯を酌み交わした「別れの丘」がある。そしてトマーティンの仕込水は、近くを流れるオルタ・ナ・フリス(自由の小川)から来ている。

トマーティン

ピートを効かせてこれでもかというわけでなく、イングランドに媚びたお上品さも纏わず、ただドライで軽妙、しなやかでしたたか。それがトマーティン・レガシーすなわちトマーティン不屈の遺産である。