One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ ワーキングメモリ by T2021/02/09

少々不便な里山
頭の良さとは何ですか?

NHKラジオ番組の「子ども科学電話相談」で、ある子どもから出された質問です。担当の先生は頭の良さの具体的指標を、脳のワーキングメモリの良さと答えていました。

ワーキングメモリとは、情報を一時的に記憶した状態を保ちながら、能動的に情報操作する能力です。例えば、4739という数字を耳で聞いて、次にその数字を反対から発言する行動は、ワーキングメモリの為せる技と言えましょう。

先日の妻の話です。公衆電話のある場所で、電話帳と格闘している高齢の方がいました。電話帳の小さな数字が見えないようでした。妻は「お困りですか?」と声をかけたそうです。

「〇〇市の警察署の番号が分からないのです。」と高齢の方がおっしゃるので、妻は調べて電話番号を教えたそうです。

高齢の方は、数字を聞いて頭に短期記憶し、自らの携帯電話を取り出して正しく電話されたそうです。これもワーキングメモリ操作でしょう。

世の中便利になることと、頭をよく使う(ワーキングメモリを使う)ことは、必ずしも比例するとは限りません。むしろ便利になると、数字や場所空間に関する情報を短期記憶して操作するワーキングメモリが不活発になっているかもしれません。

頭の良さ・賢さとは、少々不便・不利な状況を、頭をフルに活用して打開する能力とするならば、少々不便な里山は、賢さを鍛えるには絶好の環境と言えましょう。