One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 先ず経済の話から by T2020/07/29

2種の紫陽花
ナチュラリストや薪ストーブ愛好家たちの必読書ともいうべきヘンリーDソロー著『ウォールデン 森の生活』。自然の中で簡素に生きることを説いたその記念すべき第一章は「経済」で始まります。

このことはとても注目すべき点だと僕は考えます。すなわち、ソローは、自然の中で自給自足し、貨幣経済活動とは一線を画した隠居生活を主張したわけではありません。ひとりの人間としての倫理的で自立した生活を考える上で、先ずは健全な貨幣経済活動をソローは重要視していました。

日本において、少なくとも僕の周囲において、お金の話題を真面目にするのは憚られるような空気感があります。特に田舎里山生活の場合、自然の中で飛び回っていれば健全な人格が形成されるという主張も無きにしもあらずで、結局最後は、都会と比較して田舎は自然が豊かで住むのに適した場所といった自画自賛的結論に達しがちです。

住むのに適した場所の条件として、健全な経済活動が持続可能であることはとても重要な点の一つです。そしてひとりの自立した人間の形成には、真面目で健全なお金に関する学びはとても重要だと僕は考えますが、その点で田舎は都会に比べ教育的刺激が低いように感じます。

田舎ではほぼ経済活動から引退したような高齢者一人暮らしは増えていますが、将来の経済活動をこれから真剣に考えねばならない若者の一人暮らしは極めて少ないです。都会では自立を目指す一人暮らしの若者や核家族も多く存在し、自ずとお金に関し自分で責任を担う場面が多く、お金に関して学ぶ機会が多いのではないかと推察されます。

アクサ生命が調査した「人生100年時代に関する意識調査」(2018)によれば、何と!約8割の人が100歳まで生きたくないと考えているといった驚くべき結果が発表されたようです。
自分の将来のお金のことを真剣に考えないことは、自分の将来の生命について真剣に考えないことです。ということは自分の将来の生命を軽んじる人は、自分の将来のお金(備え)を軽んじるとも言えるでしょう。

皆さんはどう思われますか?

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