One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 気化熱 by T2019/08/02

夏風を呼び込む
昨日、妻が暑さ対策の中で気化熱の話を書いていました。床板を水拭きすると、水分が蒸発する際に気化熱を奪い、ひんやりするという話です。それに付け加えます。

我が家の床板は杉の床板。合板フローリングでなく無垢の天然材です。節の無い材にこだわる人がいますが、僕は全く反対です。節模様が大好きです。我が家の杉板は節(不死) 。伐られてもなお呼吸し生き続けています。

梅雨時期に湿気を含んで膨張した杉無垢材は、夏風を受け水分を放出、その時も気化熱を奪います。自然、室内の温度が下降した印象を受けます。夏の打ち水効果と同じです。さらに床板の下でも、高床式基礎の中を風が通り効果倍増。

これが合板フローリングだとこうはいきません。調湿効果が無いからです。天然無垢材は隙間が開いたり狭まったりしますが、これは湿気を呼吸している証拠です。

気化熱といえば庭の雑木。木々の葉は水分を蒸散、その時周囲の空気から気化熱を奪います。森に入った時ひんやりした記憶があるでしょう。それが木々の蒸散効果です。

熱気を含んだ夏風は、まず庭の雑木により冷やされ、さらに家の木材により冷やされる。その変化は極めて微妙。しかしその微妙さは暑さが厳しければ厳しいほど鮮明になるのが不思議です。

正確なコトバは忘れたが、こんな感じだったと思います。
「人の見過ごしたものを見るように。そこに大切なものがある。」宮本常一