One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ ついにやって来た… by T2019/10/25

人類の未来は…

約30年前、私たち夫婦は富山県立大学で行われた地球温暖化に関する講座を受講していた。その頃、地球温暖化という言葉は未だ世間に知れ渡っていなかった。当時から既に研究者達は、今後温暖化が進むと気候は激しくなると予測していた。例えば干ばつは更に激しく、豪雨は更に激しく。

約30年前、子供を取り巻く環境に明るい兆しを見出すことが私たち新婚夫婦には困難だった。将来の日本人(現在の子供)にツケをまわす国の借金の増大、社会保障制度存続に対する不安の増大、過度な競争教育や競争社会の激化とストレス増大。環境汚染や食物添加物の進行によるアレルギー等の健康被害の顕在化、そして・・核の不安。

現在、その不安は決して杞憂に終わること無く、その大半は悲しいかな現実化してきた。スーパー台風被害、猛暑、公的年金制度の動揺、イジメ社会の進行、子供の自殺増大
そして・・福島第一原発の核爆発。

ついにやってきた…カミングアウトする若者たちが……
カナダに住む18歳の女性が、「子供を産みません」宣言をした。

宣言をしたのは、エマ・リムさん。カナダ東部モントリオールの名門マギル大学で生物医学を学ぶ彼女は、政府が環境危機対策にしっかりと取り組み、安全な未来を約束するまで、子供をつくらないよう呼びかけるキャンペーン「NoFutureNoChildren(未来がなければ子供もいない)」を立ち上げた。開始1ヶ月で若者を中心に5千人以上が賛同した。リムさんが環境保護に目覚めたキッカケはスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16)の活動だった。

約30年前、将来に対する不安を抱きつつも、しかしながら「子供を産まない」ときっぱり世界に発信する人間は顕在化しにくかった。確かに当時はSNS環境なんて存在しなかったこともあるが。

30年経った今、影に隠れて緘黙することなく、ついに若者は堂々と口火を切った。

「生命を生み出すのが本当に正しいことなのかどうか、それがよく分からないってことさ。子供達が成長し、世代が交代する。それでどうなる?もっと山が切り崩されてもっと海が埋め立てられる。もっとスピードの出る車が発明されて、もっと多くの猫が轢き殺される。それだけのことじゃないか。」
30年以上前に書かれた小説『羊を巡る冒険』村上春樹(1985 )より