One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 火と料理 by T2018/03/17

『Catching Fire (火の賜物ーヒトは料理で進化した)』リチャード・ランガム著
英語の諺に You are what you eat.(あなたとは、あなたが食べたモノである。)というフレーズがある。しかし正確に言うならば、
You are what you assimilate.(あなたとは、あなたが消化吸収したモノである。)であろう。人間にとって食べたモノが、全て消化できるとは限らない。

『Catching Fire (火の賜物ーヒトは料理で進化した)』リチャード・ランガム著 2010は、そんな主張をする本であった。

牛は草食動物、ライオンは肉食動物、イノシシは肉草雑食動物、では人間は?
人間は料理食動物である、というわけである。料理とは生の食材を火によって加熱変成させる行動である。人間は生の食材を消化しきることができない。火による料理によって我々は食材に含まれる栄養分をより効率的に消化吸収できる食料にすることができ、しかも生命を脅かす細菌類から身を守ることができる。

人間の知性や長時間歩行・走行能力も、料理から効率的に消化吸収したエネルギーによって脳を発達させ、身体能力を高めてきたと考えられる。人間の定義には二足歩行や言語使用、道具使用等様々な定義が存在するが、ハーヴァード大学教授の著者は人類を「料理するヒト」と定義する。

各人の生きる目的が、考えることや創造活動等いかなるものであったとしても、その基本には効率よくエネルギーを摂取することが必要条件であり、つまり、火を使い料理すること自体が生きることと認識できる。

「2人が100歳と101歳になっても、朝のコーヒー、1日3回の食事、変わらず続けていこうね。一緒に。」
妻は、先述のハッピーレターそしてハッピーショートムービーの中で述べていた。この言葉がとても含蓄のあるメッセージに思えてきた。

僕が火を焚き、妻が料理する。私たちが人間であり続ける限り。

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