■ キャッシュレス社会 by T ― 2019/03/30
キャッシュカードの普及によって現金を媒介としない社会が進行しつつあります。でもカードや仮想通貨などは単にお金の代替手段であり、真の意味でのキャッシュレスつまりお金を使用しない社会システムではありません。
話は変わりますが、愛情と信頼感の高い夫婦間や家族間においては、実は真の意味でのキャッシュレス化が既に実現しているように思われます。互いに皆で分かち合い、必要な時に助け合う。そこにはキャッシュ決済というものはほとんど存在しません。
愛情や信頼感がお金に取って替わる、つまり愛情や信頼感という質の高いネットワークが社会に拡大するならば、真の意味でのキャッシュレス社会が実現するかもしれません。
またまた話は変わりますが、「金山里山の会」の支分会である「薪焚き人の会」は形式上キャッシュレス社会です。里山から自分で伐り出した薪は現在無料で頂くことができます。しかしそれは「金山里山の会」が地域住民に認知され信頼を得ているからこそ頂くことができるわけです。里山を整美し有効活用しているといった共通認識と信頼が基盤にあるからこそキャッシュレスなのです。
もし地域社会に全くコミットすること無く、ただ自分に必要な薪だけを手に入れ、十分薪を手に入れた後は地域社会に無関心を徹するならば、結果としてそのメンバーは信頼を損ない、「金山里山の会」自体の信頼も揺るがします。
お金を媒介としないキャッシュレス社会において最終的に豊かさを手に入れるのはテイカー(手に入れるだけの者)ではありません。最終的に豊かさの富を積むことのできる者はギバー(与える者・奉仕する者)ではないかと思われます。
「ある人間が亡くなったのちに残るモノは、その人間が手に入れたモノではなく、その人間が与えたモノである。」 あるキリスト教宣教師の言葉