One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 点と面 by T2021/07/08

未完踏
現在私たちが住んでいる里山の土地を購入して、今年で25年になる。数年前になってようやく、自分たちの土地のだいたい全てに足を踏み入れることができるようになった。

と言うのは、灌木や下草が生い茂っていて容易に入ることができない場所が結構あった。今なお、熊笹や下草を一度も刈り取っていない場所がある。どんな植生か正確に把握していない土地がある。だから完踏ではない。

自分の僅かな屋敷地でさえこんな感じなのだから、世界や日本はおろか、この里山でさえ全てを網羅することなど不可能に近い。

ある人が言っていた。「聖書を全て読んだと自ら明言する人は、聖書を全て読んでいないと自ら暴露しているようなものだ。」と。

「この国は行ったことがある。だからもう行かなくてもよい。」と明言する人は、その国に点として行ったのであって、面として網羅したのではないだろう。しかも一過性の旅人として。僅かな点の理解でもって、自分はよく理解したと、面に般化拡大することはとても危険な認識である。

人生は短い。この果てしない世界を面として踏破するなど到底不可能。せめて自分に授かった僅かの土地に、繰り返し足繁く一所懸命になり、それでも日々新たな発見があるのが現実である。

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