One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ Slow,Small,Simpleな家づくり(エピローグ)資金編2017/01/01

2016年 初夏のわが家
2002年9月に開催された、富山建築士会主催のオープンハウスに協力した際にまとめた文章を修正して掲載しました。

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Our House In Green Valley(蒼い谷の家)
Slow(ゆっくり)Small(小さく)Simple(簡素に)

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「お金で解決できる問題は、安い」

一回でもいいから言ってみたいセリフだと思いませんか。でも、考えてみてください。お金を貯めることは、ある程度までは自分でコントロール可能な問題です。

それに対して、住みたい「土地」との巡り会いや、いいクラフトマン(職人)との出会いは、自分だけで決済できる問題ではありません。お金では買うことができないものです。どちらが難問かと尋ねられたら、後者だと思います。

しかし、お金もやっかいな問題を抱えることがあります。それは、「他人のお金」を当てにするときです。「他人のお金」にもいろいろありますが、最もやっかいなのは、「赤の他人のお金」より、「身内の人のお金」だと思います。それも身内の代表、「親」です。

「えっ!やっかいな問題?それはありがたい問題でしょう!」
そう言われるかもしれません。両親が資金援助してくれる。確かにそれは大変ありがたいことです。でも、家は、一生に一度、建てることが出来るか出来ないかという一大事業です。何としてでも自分たち夫婦だけの資金で建てたい、そう思いました。

ある、建築関係者が、「富山じゃ、新築資金の約3割は、親の援助ですよ」とおっしゃったそうです。富山県人の一人として、極めて屈辱的だと思いました。

「持ち家率、家の大きさの全国平均で富山県は・・・」とは、一体何の意味があるのでしょうか。

私たちは、お互いの両親に本当に恵まれました。両親は、経済的にも社会的にも自立しており、そして更に重要なことは心身共に健康で、私たちが、「自分たちの力で家を建てたい」と告白しても、それを理解してくれました。私たちのしたいようにさせてくれました。

自立的に家を建てることを目指そうとしても、親の介護や仕事の跡継ぎ等、家庭の諸問題でできない場合もあると思います。本当に両親には感謝しています。言葉では言い表せません。

この点にしても、「やっぱり、”幸福”はお金では買えない」と、私たちは断言できます。(了)


※今回で、富山建築士会主催のオープンハウスに協力した際にまとめた文章は終わります。お読みいただきありがとうございました。

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