One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 我が家のルーツは、法隆寺と納屋!? …by M2017/02/20

納屋を参考にして建てた我が家を南側から眺めると…
結婚当初借家に住んでいた私たちは、いつの日か自分たちの家を持ちたいと思っていました。土地探しから実際の施工については、先に記事に書いたとおりです。
http://onesway.asablo.jp/blog/2016/12/31/8297917

このブログを書くようになり、当時を振り返ることが多くなりました。そして、今朝の話題は、そもそもこのような家に住もうと思ったきっかけは何だったのだろうと…。

様々な要因はあると思いますが、思い返してみると住宅展示場へ足を運んだ記憶は一度しかありません。そして、二度と住宅展示場に行くことはないだろうと思いました。私たちが求めていたものは、住宅展示場にはなかったのです。

1冊の本を思い出しました。その本を手に取ったきっかけは定かではありませんが、今も手元にあります。

『二百年もつ家がほしい 私の家づくり奮闘記』伊藤勝著(彰国社)です。その後、奈良の法隆寺、五箇山の合掌造り集落、愛知県犬山市の明治村、横浜の三渓園、小金井の江戸東京たてもの園などに出向きました。夏の高温多湿の気候にできるだけパッシブに、また、冬の豪雪に対処できる家、歳月を経て風情の深まる家とは…、私たちが建てたい家のヒントを得ることができたと思います。

お金をかければ人工的な快適さを得ることは簡単にできるのかもしれません。しかし、私たちは建設費を抑えたかったですし、ランニングコストもできるだけかからない家を建てたかったのです。また、建った当初が一番綺麗で、あとは古びるだけの家は建てたくありませんでした。ですから、先人の知恵から学ぶのが早いと思ったのでしょう。

他に参考にした建造物といえば納屋です。米どころの富山ですので、敷地内に納屋のある家は郊外でよく見かけます。そのシンプルな佇まいに私たちは最初から惹かれていました。

母屋は時代の変遷とともに流行の建築手法を取り入れて新しくなっていっていましたが、納屋は私が子供の頃から今も変わらずあります。私の実家は農家ですので、納屋は絶好の遊び場でした。冬は暖房がないので当然、寒いのですが、それは母屋も一緒。夏は風が通り涼しく、コンクリートの土間のひんやりした空気感は忘れることができません。納屋に断熱材を入れれば、夏涼しく、冬は暖かい家になるのではないかと思いました。

また、納屋には作りがシンプルという魅力もありました。切妻屋根の単純な構造は、雨じまいもよく、コスト面でも有利です。ワンフロアというのも納屋からインスピレーションを得たと思います。

16年も経ち当時のことは記憶のはるか彼方へいっていました。ブログをきっかけに、当時のことを思い出し、様々なご縁で今この家に住めることに改めて感謝の念を持ちます。

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