■ 斎藤道三から考える by T ― 2020/06/28
戦国時代の典型的な下克上大名、斎藤道三。マムシの道三です。
斎藤道三は名も無い境遇から美濃国領主まで実力で成り上がった人物。その娘は織田信長の正室帰蝶(濃姫)です。
道三の生き様は、ことごとく家柄や地位を否定し、個人の実力のみに価値を認めた生き様。主君を踏み倒して国を乗っ取った道三は、最後は嫡男義龍との合戦に敗れ、実の息子に首を取られました。そのような最後を僕はマイナスとして捉えていました。
先日NHKのある番組で、道三の生き様をこのように考察していたのが面白かった。
家名家柄、地位名誉、既存の権力を完全否定した斎藤道三は、実の息子にさえも家名家柄に頼ることを否定した。俺が1代で築いた斉藤家を、長男だからというだけで自然に手に入るもんだと思うなよ、というわけです。
道三は生前ある家臣に「我が子たちは、あのウツケ(信長のこと)の門前に馬をつなぐようになる(家臣になる)」と述べていたそうです。
嫡男義龍との戦で戦死する直前、信長に美濃を譲り渡すと遺言書も残しています。
ところで、都会に比べ田舎は世代間同居家庭がとても多い。
先日同じくNHKで、ハーバード大学マイケルサンデル教授の正義を考える人気番組を再放送していました。
親の財産を子供が譲り受けることを当たり前とする正義の根拠はどこにあるのか?
偶然生まれ落ちた境遇だけで恩恵を被る正義の根拠はどこにあるのか?
偶然生まれ落ちたある国に住んでいるからといって、その国に移民してくる他国の人々を追い返す正義の根拠は何なのか?
国境や国益といった境界を線引きする正義の根拠はどこにあるのか?
特に最近の世情からも、じっくり考えるに値する哲学的命題であると僕は思います。
斎藤道三は名も無い境遇から美濃国領主まで実力で成り上がった人物。その娘は織田信長の正室帰蝶(濃姫)です。
道三の生き様は、ことごとく家柄や地位を否定し、個人の実力のみに価値を認めた生き様。主君を踏み倒して国を乗っ取った道三は、最後は嫡男義龍との合戦に敗れ、実の息子に首を取られました。そのような最後を僕はマイナスとして捉えていました。
先日NHKのある番組で、道三の生き様をこのように考察していたのが面白かった。
家名家柄、地位名誉、既存の権力を完全否定した斎藤道三は、実の息子にさえも家名家柄に頼ることを否定した。俺が1代で築いた斉藤家を、長男だからというだけで自然に手に入るもんだと思うなよ、というわけです。
道三は生前ある家臣に「我が子たちは、あのウツケ(信長のこと)の門前に馬をつなぐようになる(家臣になる)」と述べていたそうです。
嫡男義龍との戦で戦死する直前、信長に美濃を譲り渡すと遺言書も残しています。
ところで、都会に比べ田舎は世代間同居家庭がとても多い。
先日同じくNHKで、ハーバード大学マイケルサンデル教授の正義を考える人気番組を再放送していました。
親の財産を子供が譲り受けることを当たり前とする正義の根拠はどこにあるのか?
偶然生まれ落ちた境遇だけで恩恵を被る正義の根拠はどこにあるのか?
偶然生まれ落ちたある国に住んでいるからといって、その国に移民してくる他国の人々を追い返す正義の根拠は何なのか?
国境や国益といった境界を線引きする正義の根拠はどこにあるのか?
特に最近の世情からも、じっくり考えるに値する哲学的命題であると僕は思います。