One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 雪囲いは真冬のキャンプ by T2017/11/02

雪囲い開始
11月1日は庭の雪囲い開始の日と定めています。隣の高岡市にある古城公園や金沢市の兼六園の雪吊り作業が11月1日に開始されるのに我が家もあわせているのです。

我が家の庭は雑木中心の庭のため、門構えの松にするような大きな雪吊りはしません。もっぱらツバキやアジサイ、ニシキギ、ユキヤナギ、アベリアなど花木類を雪の重みによって潰されるのを防ぐために、周囲をわら縄で縛ったり、竹を三脚に立て雪囲いをします。

偉大なナチュラルガーデナーのターシャ・テューダーはかつて述べていました。
「雪は植物にとって天然の毛布」
雪が有るからこそ寒さをしのぐことができるのです。

僕に言わせれば、雪国富山の雪囲いは植物にとって真冬のキャンプ。厳冬を乗り越えるビバーク用のツェルトです。

サッと設営し、ササッと撤収。仰々しい雪吊り用の飾り縛りは雑木の庭に必要ありません。それよりも男結びや棒縛りなど実用的で簡素なロープワークが大事です。

■ 薪割りに酔う by T2017/11/02

今年一年で作った合計13~14立米の薪
以前からためてあった薪用原木を全て割り切り、薪置き場に積み込みました。今年一年で合計13~14立米の薪を作りました。全て斧による手割りです。1シーズンの薪使用量が9~10立米なので、十分に持続可能な量と言えましょう。この薪は来来シーズンに使用します。

玉切りした原木を斧で割ると、割り口から樹木の香りが辺りに漂います。サクラの場合燻製チップに使われるくらいだから、さぞかし良い香りだと思いきや、さほど良くはありません。それに比べればスギやヒノキの方が、新築の家で嗅ぎ慣れた健康的で良い香りが漂います。

しかし香りの良さでダントツの1位はコナラだと僕は思います。この意見に反論する人は受けて立ちましょう。コナラは英語でオークです。キング・オーク・オブ・ウッズ、まさに森の王様です。

コナラの香りは土の精気。それは高級フレンチのソースのようでもあり、ヴィンテージ赤ワインのようでもあり、でも1番近い香りはモルトウィスキーです。

それもそのはず、シングルモルトのスコッチウィスキーはオーク樽で3年以上熟成させることが法律で義務付けられています。銘酒も良質の薪も時間の経過が大事なのです。

コナラ薪の香りは割った直後が最も強く、ひと夏越え薪としてくべる時期には香りはほとんど無くなっています。

香りの無くなったコナラ薪を薪ストーブで燃やしながら、傍でウイスキーグラスを傾ければ、炉辺には芳しいコナラの香りと精気が再び蘇ってくるのです。

TAKES OUT THE FIRE but LEAVES IN THE WARMTH
(歳月は情熱の炎を消し去り、それを温もりに変える。)
アイラの銘酒ラガヴーリンのラベルより