One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 南国の香り by T2020/01/01

薪ストーブでドライフルーツ

2020年、明けましておめでとうございます。

昨年末、金山里山の会会長さんに石垣島のパイナップルを頂きました。半分はそのまま食し残りの半分を薪ストーブでドライフルーツにしました。丁度別の知人から頂いたキウイフルーツもあったので一緒にドライフルーツにしました。

すると!何ということでしょう。家中に南国のアロマが充満したではありませんか。
外ではチラチラ雪も舞い始めました。でも家の中は常夏の南国気分。

思えば、今薪ストーブで焚いている薪も金山の里山から頂いた薪。
今ここに住まわせて頂いている全ての御縁に、心から感謝することで新しい年がスタートしました。

今年もよろしくお願い致します。

■ おくどさんは休み by T2020/01/02

初釜
元日、我が家ではガスレンジを使用しません。おくどさん(カマド)のお休みです。

元日に備えて、妻は年末のうちにお雑煮の出汁や黒豆などのおせちを用意しておいてくれています。元日当日は薪ストーブの天板で出汁を温めたり餅を柔らかくしたりするので、ガスレンジを使わなくてもよいというわけです。

新年初釜の抹茶を頂く際も、薪ストーブに鉄釜を乗せてお湯をある程度沸かしておきます。お菓子の羊羹(夜の梅)も事前に切ってあり、包丁もお休み。のはずが・・

いつもの癖で、朝のヨーグルトにバナナを切って入れてしまい、ナイフを使ってしまいました。とはいえ、それ以外の神様はお休み。

洗濯機も休み、掃除機も休み、財布も休み、この国の伝統の仕来りに則り、元日は安息日。

元日には、多くの人々が神社に行って神頼み。
元日から、多くの人が初売りに行って福頼み。
でも本来元日ぐらい、日頃忙しい神様に休んで頂かないとね。

■ One’s Way 新春茶会のご案内2020/01/03

立礼でたてた茶を一服

One’s Way でささやかな新春茶会を開催します。bue-due製のネストテーブルを立礼棚に見立てお茶をたてます。

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期日 令和2年1月3日(金)ー 6日(月)
時間 各日 午後3時
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予約は不要です。初詣や初売りにお出掛けの折にでもお立ち寄りいただければ幸いです。

冬鳥のさえずりをBGMに冬枯れの庭と石畑池の白鳥を眺めながら、一服をお楽しみいただけると思います。多くの方々のお越しをお待ちしてます。

Bue-due製のネストテーブルについてはこちらをご覧くださいませ。
http://www.ne.jp/asahi/ones/way/event_p.html#ev_15s

■ 薪に終わり 薪に始まる by T2020/01/04

いただきものの薪
昨年末の12月29日、突然知人から電話があり、庭のサクラを剪定したので薪にどうぞとのこと。天気も良かったので夫婦でドライブがてら滑川市まで軽トラックを走らせました。

すると、想像以上に良質の太枝がキレイに処理済み。あとは軽トラックに積み込むだけとなっていました。本当に有難いことです。返礼はいつもの「里山の塩」。
一回では運べ切れなかったので、残りは2020年になってから。

ということで、年が明けて再び夫婦で軽トラックを走らせ家まで運びました。

2019年の仕事納めは薪運び
2020年の仕事始めも、先ず薪運びから、と相成りました。

注:写真は今回のサクラではありません。

■ 君子危きに近寄らず by T2020/01/05

品の良いみみずと鶏
年始に実家で団らんいていた時、母親が話していました。
普段利用するスーパーマーケットでの話。レジが混雑していると大声で怒鳴ったりブツブツ不平を言っている年配の常連客がいて時々見かけると。また駐車場では隣の車に開けたドアをぶつける客が時々いると。

データを詳しくとったわけではありませんが、僕の経験上、安さを売りにしているスーパーと品質を売りにしているスーパーを比較すると、顧客の品位にも差があるような気がします。デパ地下の食品売り場や有機野菜など少々割高でも品質の良い商品を販売しているスーパーでは、上記のような品の無い客はほとんど見かけません。(例外はあるかも知れませんが)

以上のことからも、少々割高でも品質の良い食材を販売しているスーパーマーケットやデパ地下の食品売り場で買い物するのは、結果として賢い選択だと僕は考えます。その理由をまとめてみましょう。

①品質の良い食材を購入した方が健康に良いので医療費を抑制でき、長期的に見れば安上がりである。
②品の良い客が多いので気持ち良く買い物ができ、精神的ストレスを軽減することができる。
③駐車場マナーも良く、駐車しているクルマも品が良く、事故やトラブルのリスクが少ない。
④品の良い客は身だしなみも整っており、ファッションや仕草等で参考になる。
⑤品位のある人々の消費行動が、品質の良いお店を応援・成長させるエシカル(倫理的)ムーヴメントを起こし、社会をより良い状況に成長させる好循環のきっかけになる可能性も秘めている。

僕は、こういう傾向を経済格差とは考えません。それは品の良い人間も品の無い人間も互いに平和的に過ごすための言わば「棲み分け」と考えます。

■ 持っているのと 得たのとは 全く違うこと by T2020/01/06

木蓮の蕾

先日、ウェブで面白いタイトルを見つけました。それは
「一億円持っているのと、一億円貯めたのとは、違う」というタイトル。

資産を相続する人と、資産を相続しない人、なかにはマイナス資産を相続する人も世の中には存在します。世界は最初からスタートラインに差があります。

そんな現実に関して理不尽さを訴えるのではありません。

また、相続した土地、お金、お宝等々を自慢する人はどこにでも存在します。そんな自慢話にいちいち辟易しても生産的ではありません。無視しましょう。

それよりも、自らの力で資産を築いた人や、マイナス資産をプラス資産に成し得た人の話を拝聴するのは、とても面白く、ためになり、生産的です。たとえそれが自慢話であったとしても、そこにはタナボタでない何らかの示唆を感じます。それは個人としての人間味でもあります。

他者と自分を比較するのは全て悪いことだとは、僕は思いません。自ら一億円を貯めた他者と自分を比較して、良い意味での劣等感を抱き、自分を変化させ成長に導くことは、とても意味あることだと考えます。確かに運もあるでしょう。でも

「確かに運もあります。でも運は習慣を打ち破ろうとする者を好む」そうです。

このブログをお読みのみなさんによい運が訪れますように…

■ 危機的状況 by T2020/01/07

充分残っている薪
我が家の薪小屋では、ようやく1クォーター(4分の1)の薪が消費されました。今シーズン分としてあと3クォーター、薪体積にすると約9立米残っています。

薪が足りなくなるのも問題ですが、それは我が家だけの危機に過ぎません。それよりも暖冬により薪が余るのは生態系全体の危機と言えましょう。

ところで、よく「地球が危ない」という表現がされますが、それは全く誤った表現だと私たち夫婦は考えています。温室効果ガスの増加による気候変動は、地球という惑星を全く危機にしません。たとえ地球の大気中における二酸化炭素割合が火星のように90%を越えるとしても、それは数十億年前(生命誕生前)の地球に戻るだけです。地球も火星も金星も元は同様の惑星でした。

では何が危機なのか?それは既存の地球生態系が危機に直面しているということです。人間も含め現在存在している生物たちが危機に面しているということです。更に、危機的問題は現在の生物よりも未来に生まれてくるであろう生命を危機に晒すことです。

つまりです。今後将来、新たな生命の誕生を「おめでとう!」と手放しで喜ぶことができなくなるという危機です。

そうなんです。「地球が危ない」のでなく「未来の子孫が危ない」のです。

とにかく! です。

来年という未来に薪を残すことなんて考えなくてもよいのに、薪が十分残っています!

■ 恐るべし薪ストーブ by T2020/01/08

恐るべし薪ストーブ

イランとアメリカの一触即発、ホルムズ海峡情勢、円高円安・・
そんな不安定な原油相場に全く左右されず
我が家の薪暖房は今朝もメラメラと元気に稼働中です。

暖房だけではありません。
七日の七草粥は、米を浸した土鍋を薪ストーブに載せて置くだけで出来上がりました。
加湿器も要らず、洗濯物がひと晩で乾きます。

そんな働き者の薪ストーブですが、1シーズンの燃料代は・・どんぴしゃりのゼロ円。
(ただし、頂いた剪定間伐材への返礼およびチェンソーや軽トラックの燃料代は除く)
ある人にとっては邪魔な剪定枝や間伐材が、別の人にとっては有用な薪燃料。
不思議なことに、資源とゴミは紙一重。

薪ストーブも含めて、我が家の1年間の冷暖房費は、2万円有ればお釣りが来ます。
(内訳は、寝室にある蓄熱式暖房機の電気代が約6ヶ月稼働で計1万7000円ほど、
夏場はエアコンが無いので、ダンソンの扇風機の電気代がほんの僅か)

1ヶ月ではありません。1年間の冷暖房費を2万円弱で収めています。
その金額は新聞の年間購読料よりも安い。

以上は、ウソ偽りの無いホントの話。
薪ストーブに興味を持たれた方がいらっしゃったならば、一緒に薪ライフを始めませんか?
心から応援します。

恐るべし薪ストーブの威力、恐るべし富山里山の持続可能エネルギー!

■ 便利さという当たり前の代償 by T2020/01/09

あたり前田のクラッカー
70歳代後半になっても依然ビジネスに携わっている僕の母が、時々こんな話をします。
「昔は設備経費が少なかったぶん儲けが多かった。今は経費がどんどん増えてしまいその分儲けが少ない。」

昔はクーラーの無いのが当たり前で、せいぜい扇風機で済んだ。
昔はエレベーターなんて無いのが当たり前で、皆階段で上り下り。
昔はインターネットなんて無いのが当たり前で、設備投資不要。

便利さが当たり前になればなるほど、その便利さに投資することが当たり前になって、その投資分の資金を稼ぐために更に儲けなければならなくなる。キリがない。

これはビジネスに限らず、家庭生活にも言えること。

昔は固定電話がせいぜい一台だったのに、今は一人一台。
昔は食器洗浄機なんて無いのが当たり前だったのに、今は食洗機当たり前。
昔は朝、ストーブに火をつけていたのに、今は自動サーモスタットで24時間暖房。

それにつれて、便利さという当たり前への家計出費も粛々と増えている。当然、その出費分も稼がねばなりません。あたかも当たり前という名のもとに粛々と搾取されているよう。キリがない。

先日、その母が言っていました。
「エアコン云々の時代だけど、結局の話、このストーブが一番暖かいのよね。」
このストーブとは、僕が中学生だった頃から使っている輻射式の石油ストーブ。昔ながらの灯油を手動で注ぎ、マッチで火をつけて、上でヤカン湯を沸かすことのできる、フツーの当たり前ストーブ。今はエアコンやファンヒーターに当たり前の座を譲った感がある。でもエアコンやファンヒーターには真の暖かさ(遠赤外線)というものが無い。その事実を科学的根拠に基づくのでなく、長い人生経験から看破した母もなかなかのもの。

新たな便利さは直ぐ慣れる。便利さは直ぐ当たり前になる。その当たり前の代償は意外と大きいのかも知れません。

■ どうやって目的地に辿り着くか by T2020/01/10

フィッチバーグ鉄道
H.D.ソローの著書『森の生活』(1854)には、こんな話が登場します。

コンコードからフィッチバーグまでの距離は30マイル(約50キロ)、鉄道の運賃は90セント(当時の労働者の1日のほぼ給料額)。私は今すぐ徒歩で出発する。そうすれば夜には到着する。君は1日働いて運賃を稼ぐ。そして仕事が終わった翌日汽車に乗る。よって私は常に君の先を歩いている。私が既に知っていたことは、最も迅速な旅行者という者は歩いて行く人だということだ。

150年以上も前のアメリカにおける話で、現在の日本の鉄道運賃はもっと安くなっていますが、とても示唆に富んだ話だと僕は思います。現在の日本ではクルマを使うかも知れませんね。でもクルマは鉄道以上に購入費、維持費、保険等を総合的に判断すれば高額かも知れません。

先日のブログで、我が家における1年間の冷暖房費が2万円あればお釣りが来るという事実を書きました。それは薪ストーブで暖房しているからだと。
しかし、もし乾燥済みの薪を全て購入したとしたならば2万円では無理です。乾燥薪を全て購入するとなると25万円以上の暖房費がかかります。自分で原木を運び自分で割って薪を作るから暖房費が抑制されるのです。

現在の日本において、人々の中には日々残業をこなし、ヘトヘトになって、ようやく残された僅かの自分時間を、疲労した心身の回復のためのストレス発散に当て、せっかく稼いだお金を消費し、それでもって残ったお金から生存していくために必要な冷暖房用電気や石油を購入している。そんな人々が少なからず存在しているように思えます。

全く自給自足せよとソローは主張しているわけではありません。もっと賢い時間の使い方を提案しているわけです。

徒歩で旅行すれば、移動することに加え、クルマ等の旅行では得られない付加価値があります。
自分で里山に入り薪を作れば、暖房することに加え、遠くから危険を犯して購入してくる電気や石油を購入する暖房では決して得られない健康的な喜びがあります。薪作り自身がストレス発散にもなります。

自分が生きていくために自分の時間を使うこと。
確かに職業的に働くことも生きていくためです。しかし、
自分が生きていく上で、優先順位というものを考慮し、優先順位の高い項目に自分の時間を重点的に使うこと。
自分でよく考えて時間を使わないならば、知らず知らずのうちに時間泥棒によって自分時間を掠め取られていくかも知れません。

僕に与えられた時間とは、僕の人生そのものです。