One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 水仙が開花、ターシャ・テューダーの庭には及びませんが… by M2017/03/27

ターシャの庭には及びませんが…
昨日、風は冷たかったのですが春の日差しの中、水仙が開花していました。水仙は私たちが敬愛するターシャ・テューダーの庭でもたくさん見ることができます。と言っても写真で見ただけなのですが…。

石垣と様々な色の水仙が描くターシャの庭を手本に我が家でも庭のあちらこちらに数種類の水仙が植わっています。最初に開花したのは、敷地の南端を通るやり水の脇の水仙でした。

来月15日から映画「ターシャ・テューダー 静かな水の物語」が上映されるようですが、あいにく今のところ富山での上映予定はありません。
http://tasha-movie.jp

映画は観られなくても、いつの日かバーモンド州の本物のターシャの庭を訪れたいです。

■ 里山で体温を一定に保ち続けること:ヘンリーD ソローに学ぶ by T2017/03/27

ウォールデン池畔で「ウォールデン」を読む_2004.8_
過ごしやすい気候になってきました。薪ストーブに火が入るのも朝晩だけとなり、薪の消費量も少なくなってきました。

今シーズン焚いた主な薪は2013年ヴィンテージもの。つまり暖房費は3年以上前に支払いしてあったものです。来年の暖房費も既に前払いしてあります。前払いといっても実際はお金ではなく薪を割って薪小屋にストックしているという意味です。

お金とは一線を画した暖房費。薪は原油価格の変動や原発事故後の電力料金など不安定な社会情勢に左右させずに安定して来るべき冬を暖めてくれるでしょう。

ヘンリーDソローは著書『ウォールデン』の中で書いています。

「自分の薪の山を見るときは愛着の眼差しをそこに向ける。」 
佐渡谷重信 訳


ところで話は変わりますが、生きるとはどういうことでしょうか。やはりヘンリーDソローは『ウォールデン』の中で書いています。

「われわれの身体にとって最も必要なことは保温すること、つまり体温を一定に保っていくことである。」

生きる目的は生存し続けること。つまり体温を一定に保ち続けること。僕はそう解釈しています。

人間は哺乳類で恒温動物。そんなこと分かりきったことではないか!と言われるかもしれません。でも僕は極めてシンプルに人生というものをそう本気で捉えています。つまり生きることの定義と目的が一致した人生を歩むことを行動の第一原理としています。

体温を一定に保つということは体温が低すぎてもいけませんが高すぎてもいけません。体温を一定に保つということは、生活のための必要な熱量を確保すると同時に、生活を脅かす過度な熱量を排除することの両方が大切です。

生活に必要な熱量の確保とは具体的には、燃料の確保、食糧の確保、住空間の確保、生活必需品獲得のための資金確保、将来及び危機管理としての適度な貯蓄などです。

生活を脅かす過度な熱量の排除とは、無駄な購買消費や過度なエネルギー消費の排除、無駄な所有の排除、一切の借金負債の排除、時間を浪費する過度な労働や社交の排除などです。

そして以上のような体温を一定に保つ熱確保と熱排除のために、私たち夫婦が選択した方法・戦略が何をかくそう里山暮らしという戦略なのです。

親や子供に依存しすぎない自立した家庭生活を生活信条に従って営むための場所は、都会であっても里山であってもどちらでも構いません。ただ都会生活では概して消費活動が生産活動を上回る傾向が強いようです。生産手段としての土地が少ないことと消費を促す刺激の多さが都会の特性なのかもしれません。

一方里山生活では広い生産手段としての土地、豊かな自然資源などの好条件により生産活動が消費活動を上回る可能性を秘めています。

薪をつくったり家庭菜園を営んだり、空調や防災などアメニティとしての庭つくりといった必要熱を生産する活動が暮らしの一部となれば、その分無駄無益な消費活動や浪費時間も抑制されます。

よく「スーパーマーケットやショッピングモールが近くに無いと不便じゃありませんか?」と言われます。僕に言わせれば、不便だから良いのです。不便だから里山が有利なのです。不便だから里山に住んだのです。それに不便といったって里山は奥山ではあるまいし。

そんな有利な里山の中で私たち夫婦は体温を一定に保ち、誰に何を言われようと可能な限り生存し続けたいと思っています。何故生存し続けたいのか。再度申しますがそれこそが生きる目的だからです。

世界を見よう。お互いに知ろう。それが人生の目的だから。 映画『LIFE』より