One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 格差社会と国の借金と第三の選択 by T2019/09/21

里山の道路脇に咲くヒガンバナ
現在の日本、資本主義システムのおかげで、生活必需品がほぼ全国民に行き渡ったと言えよう。ということは内需は臨界点に達しつつあるということ。加えて人口減少も内需を下げる。

それでも資本主義システムを継続していくならば、常に利潤を生み出し、再投資を繰り返し、資本の増殖を続けていかねばならない。

では資本側はどういう手段を取ってくるか?

国外の発展途上国にそのフロンティアを見出していくことも考えられるが、最近では途上国の経済発展も目覚ましいので困難になってきている。石油等の不安定なエネルギー問題もある。さてどうするか?

そこで架空のバブル金融経済を生み出していく手段が考えられる。

実物経済が臨界点に達しているならば、架空のバブル経済を作り出して利潤を生み出していけばよい。必ずバブルは定期的にはじけるのだが、バブルがはじけた時には、資本側(高所得層、企業や銀行など)は公的資金(国の税金という名の国の借金)によって守られ、中所得層以下は賃金カットやリストラ、非正規雇用などによって一億総低所得層にシフトして行く。(資本側は労働者の賃金カットや非正規雇用による雇用費用抑制によって逆に利潤を生み出す)

資本主義という社会システムによって生活必需品がほぼ全国民に行き渡り、日本史上前例の無い豊かな社会が実現し、一億総中流社会が確立したにもかかわらず、相変わらず資本は増殖をやめることができないでいる。それが資本主義というものである。

だから、資本増殖のためのターゲットを同胞国民や未だ産まれてきていない未来の国民の取り分にさえ狙いを定めて搾取し始めている。国の借金が膨らむということは未来の国民を食い物にしているということだ。

こうやって格差社会と国の借金は、今後も拡大していくのかな?

最近、公的年金に頼らず、個人投資や個人投機を行って自己防衛を図りなさいと、国はiDeCoやNISAというオシャレな言語を通じて、あたかもバブル金融経済に誘導しているかのよう。

あなたはハイリスクとハイストレスを受容し、上層を目指すか?
それともリスクと勇気を取らず、知らず知らずのうちに下層に落ちていくか?

そもそも上層下層という尺度はマネーという尺度しか無いのか?
いっそのことマインドセットを変えて第三の選択という道は無いものか?

さて、里山に暮らす私たちはどうしましょう。野山の上流に暮らす里山暮らしは第三の選択になるでしょうかね?

参考文献 : 『資本主義の終焉と歴史の危機 』水野和夫