One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ 早くも冬支度 by T2017/07/06

冬野菜の畝作りを開始しました。ダイコンなど種を蒔くのは9月に入ってからですが、ここ数年、夏の土用の入り前に畝を作っています。その理由はこうです。

・真夏の暑さ本番になる前に畝を作ってしまいたいという理由から
先人の知恵には、土用の期間中は土を掘ってはいけないという言い伝えがあります。その理由は定かではありませんが、暑い中での重労働は避けたいものです。また我が家の菜園は化学肥料を一切使用せず、薪ストーブで出た木灰、鶏糞や牛糞など有機肥料を使用しています。市販の有機肥料が完熟していない場合があるので、種蒔きまで土に馴染ませる時間を取りたいという点からもこの時期が適していると考えました。

・カボチャのツルが伸びる前に畝を作ってしまいたいという理由から
来シーズンの冬野菜の予定地にはこの夏のカボチャが伸びてきます。カボチャが広がってしまった後では畝を作ることができません。カボチャが伸びてくる前に畝を作っておけば、カボチャの陰になって雑草の生長も抑制されます。また畝作りの時に土を耕しますから雑草の根も取り除くことができます。冬野菜にもカボチャにとってもウィン・ウィンの関係です。


畝作りとかぼちゃの蔓
写真のように畝作りは鍬と剣スコップによる天地返し、施肥、耕耘、畝寄せです。この菜園で野菜を育てて10年です。一度も耕耘機を使用せず手作業です。だから機械が故障することはありません。少しずつ畝を作っていきます。時間がかかるという点からも早めの冬支度となるわけです。
土から出てきたカブトムシ
土から出てきたカブトムシです。


■ 土を育てる by T2017/07/06

我が家の菜園は、荒地だった土地を購入し、10年前から耕作しています。最初は草の根がはびこり鍬を入れるのも苦労した粘土質の強い土でしたが、薪ストーブから出る木灰、刈り草や落葉樹の腐葉土、牛糞、鶏糞を肥料に毎年野菜を育てるうちに、ようやく柔らかい土に少しずつなってきました。黒っぽいフカフカの土とはまだ言えませんが、ゆっくり少しずつです。

かつて富山職芸学院の渡邉美保子先生による講習会(2011年開講)に参加し、良い土とはどんなものなのか教わりました。植物にとって健康で良質な土とは、粘土と腐植が適度に存在する団粒構造の土。腐植とは土の有機物を微生物が分解してできた黒っぽい化合物です。要は微生物が活動していなければなりません。化学肥料や農薬、除草剤が良くないのはこの微生物を不活発、死滅させるからです。

団粒構造の土とは、握った時に固まりますが、ちょっとほぐすとポロポロに崩れる土です。

毎年野菜を育てているわけですが、結局のところ野菜を育てているというよりは、土を育てていたわけです。大小さまざまな微生物を育てながら、その恩恵として野菜の収穫にありついていたわけです。

野菜の収穫は一時のもの。でも土は次世代に譲り渡すことのできる財産。そして土は自分が最後に帰る場所。土を育てることは僕の終活。だから大事に育てたいと思います。

写真の説明:握った時に固まる → ほぐすと → ポロポロに崩れる

握った土

ほぐすと

ボロボロに崩れる