One’s Way[ワンズウェイ]のブログでは、里山暮らしのあれこれを綴ります。ヘンリー・ デイヴィッド・ソロー の影響を受け、エシカルな暮らしを追求中。薪ストーブを暮らしの核とし、菜園、ガーデニング、サイクリング、ランニングなどを楽しんでします。

■ One’s Way Part1(その5-3)2017/10/22

今は廃刊となっている『月刊ニューサイクリング』誌の2013年11月号に掲載された作品です。
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■ 立山アルペンヒルクライム2013 -3


スタート直前
※ スタート直前。20名ごとに30秒間隔でスタートした。

5時30分スタート。

ゼッケン順で20人ごと30秒間隔でスタートした。僕は3グループ目のスタートだった。故に5時31分スタート。第一関門通過時刻は全員同じで6時20分。よって僕は49分以内で第一関門を通過しなければならない。

スタート直後、トゥークリップに一発でシューズが入った。今日はついている。これでゴールまでペダルから足を外すことがないだろうと僕は思った。(後述するが、一度僕は地に足を付けることになる。)

レース序盤、ブナや立山スギなどの樹林帯を走る。アスファルトは想像以上にゴツゴツしていて路面抵抗と振動を感じた。そして昨日の雨の名残か、所々濡れていた。野鳥の鳴き声がこだました。北東の方角から日の出の木漏れ日が差してきた。ゴキゲンな一日になりそうだ。

そして驚いたことに硫黄ガスの匂いが微かに漂っていた。立山は火山である。ここ最近の噴火は記録されていないが、地下では確実にマグマが息づいている。既に標高1000メートル近くの場所をバイクで走っていた。酸素は下界よりも幾分薄いはずだ。硫黄ガスも含め身体に何が起こるかわからない。

僕はウォームアップを兼ねて7割くらいのペースで上った。ギアは39T ×19T ~23Tだった。

ウール100パーセントのマイヨー(自転車選手用の運動着)は山岳サイクリングには最強だろう。洗濯や防虫に注意して大切に使ってきたビットーレ・ジャンニのトリコロール・マイヨーは、20年以上前に東京東上野の横尾双輪館で購入したもの。当然、胸元のみのファスナーである。だからこそ、ヘルメットを被りたくなかった。ウールマイヨーにヘルメットはミスマッチだ。それに元来、神は人間の頭上に神以外を創造しなかったはずだ。せいぜいレーサーキャップ一つというのがシンプルで良い。

サングラスはオークリーのプロMフレームの度付きレンズ。僕はかなりの近視で現在のオークリーは僕の度数レンズを作ってくれない。1999年、秋、このプロMフレームを購入した時は幸いにも作ってくれた。一度フレームを交換して現在に至っている。

最近のサイクリストの多くがスポーツサングラスを着用している。僕も大賛成だ。目は保護する対象であって鍛える対象ではない。スポーツサングラスというよりスポーツゴーグルだ。でもサングラスはヘルメットと違って、着用は強制されない。



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